趣味

稲葉陽八段が語る井上慶太九段一門の兄弟弟子たち


2021.03.21

稲葉陽八段

『将棋フォーカス』講座「稲葉陽の急戦でノックアウト」の講師を務める稲葉陽(いなば・あきら)八段。テキストで連載中の「加古川発!イナバウアーの日々」では、井上慶太九段一門の兄弟弟子について綴っています。

 

*  *  *

 

今月は井上慶太九段一門の兄弟弟子を紹介しましょう。一門からは私が最初にプロ棋士になり、その次が菅井竜也八段でした。彼が奨励会を受験する少し前に初めて会いました。よく語られているのがこのとき指した練習将棋で菅井さんが「二歩」の反則をしてしまい、破門を覚悟したことです。やってきた師匠は「やってしまいましたか」と笑って事なきを得ました。

 

昔から変わらないのは将棋が強くなりたいという向上心でしょう。奨励会に入ったころから上級者の先輩に「将棋を教えて下さい」と積極的に声をかけている姿をよく見ました。彼が三段リーグに入ったことから交流が多くなったのですが、話し上手だったことは意外な発見でした。年齢が離れていることもあって初めは遠慮していたのかもしれません。

 

その次は船江恒平六段です。私が小学2年生で初めて加古川将棋センターに行ったときにはすでに船江さんがいました。それから20年以上の付き合いになります。

 

将棋を指した数は何百、何千、ひょっとしたら万単位かもしれません。最近はコロナ禍かということで半年近く会っていません。こんなことは初めてです。

 

船江さんは昔から明るい性格で、奨励会時代は仲間からよく遊びに誘われていましたが、最後の半年間は人が変わったように将棋一筋でプロ棋士になりました。集中するときはメリハリをつけて徹底する。新たな一面を見た気がしました。

 

2人ともNHK『将棋フォーカス』の講師では、先輩にあたります(笑)。また会う機会ができれば、それぞれの講師ぶりについて話してみたいところです。

 

船江さんから9年後の2019年に、出口若武四段が誕生しました。子どものころは振り飛車で平然と四枚穴熊に組ませるという、無邪気で素直な性格そのままの将棋でした。いまは序盤もしっかりして、よく読む将棋になっています。今後も活躍が期待される若手です。奨励会にも多くの弟弟子がいるので、皆には頑張ってほしいところです。

 

※肩書は2020年12月21日現在のものです。

 

■『NHK将棋講座』 連載「加古川発!イナバウアーの日々」2021年2月号より

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