達人に聞く 鮮度を落とさない秋冬野菜の収穫・保存のコツ


秋冬野菜の収穫期です。野菜の鮮度を落とさない収穫法、保存法を体験農園園主の加藤正明(かとう・まさあき)さんが紹介します。
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根菜は葉を切る
ダイコンやニンジン、カブなどの根菜類は、収穫後、すぐに葉を切り落とします。根に蓄えた養分が葉に回り、根がやせていくのを防ぐためです。
洗わずに持ち帰る
収穫した野菜に土がついていると、畑で仮洗いしたくなりますが、あまりおすすめできません。水洗いすると一見みずみずしくなりますが、帰宅後の保存時や、調理前に洗うなど、水洗いを繰り返すうちに、少しずつ鮮度が低下していくからです。株元や葉の裏に水分が残ると、傷みやすくもなります。野菜は洗わずに、軽く湿らせた新聞紙に包みます。ただし、カブの場合は乾くと土が落ちにくくなるので、新聞紙をよく湿らせましょう。帰宅後、ていねいに洗って水けを切り、新聞紙に包んでポリ袋などに入れて乾燥を防ぎます。
キャベツ、レタスは切り口を上に向けて保存
レタスやキャベツなどの結球野菜は、収穫後も芯が伸びて成長を続けます。新聞紙に包んで切り口(芯)を上に向けて保存すると、長もちさせることができます。芯をくりぬいて、湿らせたキッチンペーパーを詰めておく方法もあります。
■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2020年12月・2021年1月号より