つるバラ仕立て 知っておきたい3つの基本


撮影:筒井雅之
つる性の植物はいろいろあるが、「つるバラほど花の種類が豊富にあり、美しい姿を見せてくれる植物はほかにはないでしょう」と自信を持って語るのはバラ栽培家の後藤みどりさん。つるバラの栽培にチャレンジする前に知っておきたい「つるバラの仕立ての3つの基本」を後藤さんがアドバイスする。
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1 伸びたつるはこまめに誘引する
つるバラは、フェンスなどに自ら絡まることはありません。新しく伸びた枝を放っておくと、倒れて地面を這ったり、折れてしまったりします。つるは人の手で誘引するのが基本です。枝を留める際は、きつく縛ると成長した枝にひもがくい込んでしまうことがあるので少しすき間をもたせて縛ります。
2 つるの先端を下向きに曲げない
つるは上に向かって伸びる性質があります。誘引する際に、つるの先端を下向きに留めると枝先が弱ってしまい、花つきが悪くなります。
3 つるをフェンスに編み込まない
つるをフェンスにくぐらせてしまうと、成長とともに枝がフェンスにくい込むことがあります。こうすると、枝の生育が衰えるほか、冬の誘引作業の際に、つるをフェンスから外せなくなったりします。トレリスやフェンス仕立てでは、観賞する側の片面にのみ枝を誘引しましょう。
■ 『NHK趣味の園芸』2013年5月号より