趣味

碁に熱中する子どもを伸ばす「夢」と「おどろき」


2013.03.06

『NHK 囲碁講座』で好評の連載「囲碁はココロの格闘技」。最終回のゲストは、緑星学園代表の菊池康郎氏だ。

「囲碁とはまさに“心の格闘技”でして、非常に近いと思うのは武道です」と語る菊池氏が、緑星学園設立の背景にある考えを語った。

 

*  *  *

 

勝負を争っているのはもちろんなのですが、これまで何千年と続いてきたのは「心を鍛えるもの」だからです。従って礼節も含めた碁の素晴らしさを、もっと多くの人に知っていただきたいし、学んでいただきたい——このことを私は今、最も強く願っています。

 

古来「琴棋書画」と言われ続けてきたように、囲碁は音楽、書道、絵画とともに「人間のたしなみ」として大きな敬意を払われてきました。

 

ところが現在の学校教育を見ても分かるように、いつの間にか「棋=囲碁」だけが抜け落ちてしまって、正課の授業から外されているのは残念でなりません。やはり世間からは「勝負事」として見られているということなのでしょうか……。

 

このような状況を打破したいという思いを私は若いころから持っていたので、昭和54年「囲碁を通じて青少年たちの健全な育成を図る」という目的で「緑星学園」という名の囲碁の学校を立ち上げたのです。

 

●夢とおどろき

 

「夢」が大切であることはもちろんですが、私はもう一つ「おどろき」こそが人の成長において大事な要素であると思っています。言葉を換えれば「感動」です。

 

たとえば一局の碁を打って並べて、人と話をして、そこに「おどろき」があるかどうかなんです。これがきっかけで上がり始め、上がり始めたら止まらない——私はこういう環境を整えてきたつもりです。

 

すなわち「空気感染」ですよね。子供は突然変異しますから。その最大の要因が「おどろき」であると私は信じています。

 

技術だけの問題ではありません。心を鍛錬することが、無限の可能性を秘めた大きな成長へと繋がるのです。

 

■『NHK 囲碁講座』2013年3月号より

 

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