教養

新島襄の八重へ対する気遣いが感じられるこだわりの私邸


2013.03.19

当時の京町家で一般的だった土間ではなく、床板を張った台所。左からかまど、流し、水甕(がめ)、井戸と並ぶ。現代のキッチンと変わらない、時代を先取りした近代的な台所になっているのが特徴
撮影:成清徹也

NHK大河ドラマ『八重の桜』は「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれた新島八重(にいじま・やえ)の生涯を描いている。同志社の創始者である新島襄(にいじま・じょう)と、京都で明治維新後初めてとなるキリスト教式の結婚式を挙げ、その2年後には和に洋を取り入れたコロニアル様式の私邸を新築。今も「新島旧邸」として大切に保存されているこの家屋からしのばれる2人の家庭生活とは——。

 

*  *  *

 

襄にとって理想の夫婦像は、アメリカで身近に接した夫婦のように、相互の人格を認め合う、お互いが対等な関係でした。八重も、夫の西洋風な考え方や行動をこだわりなく受け入れて、期待に応えるべく努力します。

 

そのころの家庭生活がしのばれる新島旧邸に残る台所(写真右)は、当時一般的であった土間ではなく、床板をいっぱいに張り、その上にかまどや流しを置き、井戸も室内にあります。現代の台所とほぼ変わらない、このような合理的な造りにも、襄の妻に対する気遣いが感じられます。

しかし洋風住宅に住み、夫のことを「襄」と呼び捨てにし、洋装して夫と人力車に同乗する八重は、周囲の人から奇異の目で見られたといいます。

 

旧邸には台所から渡り廊下でつながった離れがあり、そこは襄の両親の隠居所として造られました。同じ敷地とはいえ、同居ではなく生活は別にしていたことを、夫の親を大切にしないと誤解され、その批判も八重が一身に受けてしまうことになりました。

 

しかし、八重は世間の非難に屈せず、夫に寄り添いながら、新しい時代の女性の生き方を実践していったのです。

 

■『NHK 趣味Do楽 KYOTOで極めるハンサムウーマンライフ』より

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