京都の料亭主人が提案する「だし」のかわりの「トマト水」


京都の料亭主人、村田吉弘(むらた・よしひろ)さんによると、トマトの爽やかなうまみを生かせば、だしを使わなくても具材をおいしく煮ることができるのだとか。村田さんにトマト水のつくり方を教わった。
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トマトには、うまみ成分のグルタミン酸が豊富なことをご存じでしたか?
そんなトマトのエキスを取り出した、貴重な水が「トマト水」。これで具材を煮ると、だしを使わなくても十分おいしくなるんです。トマトの酸味が生きているから、爽やかですしね。
野菜を料理するときは、つい調味料を「足す」だけの発想になりがち。野菜が本来もっているものに注目して、調味料の一部として使うという考え方も楽しいものですよ。
トマト水のつくり方
トマト4コ(500g)はヘタを除き、ザク切りにする。塩5g(トマトの重さの1%)と一緒にフードプロセッサーでかくはんし、ピュレ状にする。ボウルに不織布タイプの紙タオルを敷いたざるをのせ、トマトをあけ、半日以上おいて透明な水分をこし取る。
■『NHKきょうの料理』2013年8月号より