料理

トマトをだしがわりに使って冷たい和食を


2021.08.13

トマトの冷や汁 撮影:蛭子 真

京都の老舗料亭の3代目、村田吉弘(むらた・よしひろ)さんの連載「だしいらずでつくる和食のはなし」。8月号ではトマトを使って、夏にうれしい冷製の和食をつくってくれました。

 

*  *  *

 

トマトは、野菜の中でもとりわけうまみ成分、グルタミン酸が豊富です。リコピン、ビタミンCなどの栄養面で語られることが多いのですが、具材としてだけではなく、だしがわりに使えることも、覚えておいて損はないと思います。

 

トマトといえばイタリア料理を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、イタリアでトマトが食べられるようになったのは約300年前。それまでは「ガルム」と呼ばれるしょっつるやナムプラーのような魚醤(ぎょしょう)が味つけの主役だったそうです。

 

それにとってかわり、トマトが現在のように普及したのは、単なる野菜ではなく、豊富なうまみ成分をもっていて、調味料的、だし的な使い方ができることが大きかったんやないでしょうか。

 

さて和食でトマトを使う場合ですが、やはり特徴的な酸味があるので、それを生かすのか、逆にほかの材料で抑えるのか、そこを考えてレシピを組み立てるのが肝やと思います。

 

今月の一品目は、冷や汁をトマト仕立てにしました。ガスパチョ風ですが、みそだけではなく豆乳も使って、まろやかな味わいにするのがポイント。梅肉も加えて、程よく酸味もきかせてあるので、暑い日におすすめです。

 

二品目は、和風ラタトゥイユの趣(おもむき)。晩夏の畑にある、とり忘れた野菜。柴(雑木)に残っていることから、それらを使った煮物を京都では「しば煮」と呼びます。「しば漬け」の由来とも聞きますが、ほかの説もあるので、そこはようわかりません(笑)。

 

おばんざいでは、だしじゃことしょうゆで煮ますが、トマト煮もええ味です。野菜はいろいろ使いましたが、しば煮ですから、冷蔵庫にあるものを見繕って、つくってみてください。

 

※つくり方はテキストに掲載しています。

 

■『NHKきょうの料理』2021年8月号より

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