“ごった煮風”みそ汁で野菜を補填


料理研究家のしらいのりこさんのみそ汁は、野菜たっぷり、煮干し入り。食べごたえがあり、日々の食卓を潤します。
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しらいさんにとって、みそ汁は“野菜を補填(ほてん)するもの”。例えば、肉がメインのおかずでも、みそ汁で野菜を補えば、おのずとバランスのよい献立になります。おかずでとりきれない野菜の栄養をみそ汁でとる、という捉え方です。といっても、みそ汁のために特別な具材を準備するわけではなく、冷蔵庫にあるもの、常備しているもので簡単につくります。
「副菜がなくても、主菜とみそ汁だけで立派な献立になるし、何なら、みそ汁だけでもおかずとして成立します。その日余った野菜を全部入れることが多いので、わが家のみそ汁は、ごった煮風ですね」と、しらいさん。
ある日のしらいさんのみそ汁の具材は、余った大根と里芋、冷凍庫にあるしめじ、そして煮干し。煮干しはだしをとって、そのまま具材として食べるそう。
「煮干しは栄養の塊なので、だしをとったあとに捨てるなんてもったいない。腹ワタは取りますが、頭は残して、できるだけ丸ごといただくようにしています。煮干しは時間のあるときに、まとめてフライパンでいって、冷凍します。いることでおいしくなり、劣化しにくくなるので、長く保存できるんですよ」
煮干しは、いるところまでやっておけば、使うときに凍ったままお鍋にポン。すぐに火にかけられるので、便利です。だしの下ごしらえが事前に済んでいるので、毎日のみそ汁づくりが簡単にできるわけです。
※しらいさんのみそ汁のレシピはテキストに掲載しています。みそ汁用食材のストックアイデアも合わせてお楽しみください。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2021年2月号より