料理

秋の味覚「まいたけ」が持つ注目の成分とは


2014.09.21

撮影:吉田篤史

「菌」をおいしく食べて、健康生活を目指す連載「菌食べレシピ」。9月は菌類の一種である「きのこ」、なかでも「まいたけ」に注目してみましょう。話をうかがったのは、東京農業大学応用生物科学部醸造科学科准教授の前橋健二(まえはし・けんじ)さんです。

 

*  *  *

 

秋の味覚の代表格といえば、まいたけやしいたけ、しめじ、エリンギなどのきのこ。煮ても、焼いても、揚げてもおいしい人気食材です。スーパーマーケットでも野菜売り場に並んでいるため、ふだんあまり意識することはありませんが、きのこは酵母やこうじ、かびと同じく「菌」の仲間。きのこのかさや軸などは、子実体(しじつたい)と呼ばれる菌糸の集合体で、つまり、きのこは存在自体が菌そのものといえるのです。

 

きのこが共通してもつ成分のうち、最近特に注目を集めているのが、β(ベータ)-グルカンと呼ばれる食物繊維の一種。このβ-グルカンには、細胞を活性化させ免疫力をアップさせる働きがあり、抗腫瘍(がん)作用が期待されて研究が進んでいます。また、コレステロールを減らす働きも確認され、生活習慣病予防の観点からも有効といえそうです。

 

そのほかにきのこに多く含まれる成分としては、カルシウムの吸収を助け、骨などを丈夫に保つビタミンDや肥満を予防するトレハロースなどがあります。また、アミノ酸の一種・GABA(ギャバ)も、ストレスを軽減し鎮静させる作用や血圧降下作用があるとして注目される成分です。

 

きのこの中でも特にまいたけに多く含まれるのが、プロテアーゼというたんぱく質を分解する酵素。例えば、まいたけを肉と一緒に調理すると、プロテアーゼが肉のたんぱく質を分解して食感を柔らかくしてくれます。また、プロテアーゼの一種・アミノペプチダーゼは苦みを除去してアミノ酸をつくり、うまみをアップ。まいたけは、それ自体おいしいうえに、ほかの食材もおいしくする心強い存在といえます。

 

※テキストでは、料理研究家の井澤由美子(いざわ・ゆみこ)さん考案のまいたけを使ったレシピをご紹介しています。

 

■『NHKきょうの料理』2014年9月号より

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