食欲不振には、さんしょう・シナモン・カレー粉の3つの生薬がおすすめ!


連日の暑さで食欲が出ないという方は多いのでは? そんなときは生薬(しょうやく)の力を借りましょう。薬学博士の伊藤美千穗(いとう・みちほ)さんと料理研究家の杉本節子(すぎもと・せつこ)さんが、生薬を使ったとっておきのレシピをご紹介します。
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食欲不振にはさまざまな理由がありますが、夏バテからくることも多いもの。暑いと体温を調節するために、汗をいっぱいかいて体が疲れてしまったり、体の中の水分が足りなくなり、軽い脱水状態になることも。屋外の暑さと室内の冷房の激しい温度差などもあり、複合的な原因で夏バテし、なんとなく食欲がない状態になるのです。そんなときは、生薬にも使われている香辛料(スパイス)で、五感を刺激し、食指が動くようにしましょう。身近なさんしょう、シナモン、カレー粉の香りで、体の中の「元気のもと」をめぐらせて、食欲を回復させるのがおすすめ!まずは、さんしょうを使ったおばんざいレシピを紹介します。
きゅうりとたこのさんしょう甘酢あえ
歯ざわりのいいきゅうりと、相性のいいたこを合わせた酢の物。余ってしまいがちな粉ざんしょうは、甘酢に混ぜて使うといいでしょう。調味料を使いきるのも、おばんざいの“始末の心”です。
材料(2人分)
きゅうり…1本
ゆでだこの足 … (小)2本(約50g)
さんしょう甘酢(●の材料を合わせる)
●米酢・砂糖・水…各大さじ1
●うす口しょうゆ…小さじ1と1/2
●塩…一つまみ
●粉ざんしょう…小さじ1/3
●しょうが汁…小さじ1
粉ざんしょう … 少々
◎塩
つくり方
1 きゅうりは薄切りの要領で、包丁で5〜6回、切り目を入れながら、切り落とす。これを繰り返す(または薄切りにする)。水カップ1に塩大さじ1を溶かした塩水に放し、15分間おく。しんなりしたらざるに上げ、サッと洗って水けを十分に絞る。
2 ゆでだこは食べやすい大きさのそぎ切りにする。
3 ボウルにさんしょう甘酢の材料を入れ、よく混ぜ合わせる。きゅうりとたこを加えてあえる。
4 器に盛り、粉ざんしょうをふる。
さんしょう
「山椒(サンショウ)」の成熟した果皮で、できるだけ種子を取り除いたもの。舌を麻痺(まひ)させる辛みがある。粉ざんしょうとして市販されている。
◎芳香性健胃作用、鎮痛作用
『まる得マガジン おいしく! 元気に! 生薬でおばんざい』では、シナモンとカレー粉を使ったおばんざいレシピを、料理研究家の杉本節子(すぎもと・せつこ)さんが提案しています。
■『NHKまる得マガジン おいしく! 元気に! 生薬でおばんざい』より