どこを狙う? 将棋の基本を飯塚祐紀七段が手ほどき


2020.03.14

『NHK将棋講座』2020年1月号より、別冊付録にて講座「飯塚先生のいいね そうだね 考えてみようね」がスタートしました。子ども向けの子ども教室を主宰する飯塚祐紀(いいづか・ひろき)七段が、初心者向けの問題を出題し、詳しく解説してくれます。本稿では、その中から八枚落ちの問題を紹介します。

 

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飯塚祐紀、プロ棋士の七段です。東京で小・中学生を対象とした将棋教室を開催しています。始めたきっかけは、近所の少年少女たちに「読み・書き・そろばん」を教えるような気持ちで将棋の基本を伝えたいと思ったことです。

 

通ってくれる生徒さん、ご協力いただいている皆様のおかげで気がつけば12年半がたちました。初心忘れるべからずといいますが、新しい世界に触れた子が持つ輝きを、図面という形でお届けできれば幸いです。しばしおつきあいいただければうれしく思います。

 

問 どこを狙う?

 

H君(5歳)は将棋を始めたばかり。まだ八枚落ちの作戦の立て方を習っていないH君は▲5八飛から▲4八銀としました。これも筋のよい指し方ですが、駒落ちの将棋では上手の弱点を狙っていきたいところです。

 

 

回答 ▲1六歩

 

八枚落ち(A図)は初形から飛、角、銀、銀、桂、桂、香、香を抜いたハンデ戦です。

 

戦力差があるので無秩序に動いても破れそうですが、これが案外難しい。まずは狙いを持つことが大切です。A図を見て分かるように、上手陣の弱点は桂と香のない1筋と9筋。薄い場所に駒を集めます。問題図は飛車側なので、▲1六歩(解答図)が正解となります。

 

 

H君はまだ作戦の立て方がわからず中央を狙いましたが、そこは玉や金が待ち受ける堅いところでした。いずれは上達して美濃や穴熊、さまざまな振り飛車など、知識を増やして盤上の無限の広さを感じてもらえたらと願っています。

 

※肩書はテキスト掲載当時のものです。

 

■『NHK将棋講座』別冊付録「飯塚先生のいいね そうだね 考えてみようね」2020年1月号より

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