暮らし

「禅式おそうじ術」の極意


2019.12.02

イラスト:北村 人

禅の修行道場で長年受け継がれてきた「型」や、禅の精神を取り入れて、そうじをしやすくしたのが、「禅式おそうじ術」。その5つの極意を、曹洞宗八屋山普門寺副住職の吉村昇洋(よしむら・しょうよう)さんが紹介します。

 

*  *  *

 

「今、ここ」に意識を向ける

 

禅においては、「今、ここ」にある現実が大切。先のことを心配したり、過ぎたことを気にしたりするのは、現実にありもしないことを考える「妄想(もうぞう)」である。妄想で頭をいっぱいにせず、今、ここでそうじすることだけを意識すべし。

 

考えるより、行動する

 

禅の修行で重要なのは、ただ行動あるのみ、とする姿勢である。そうじをする前に「面倒だな」などと考えても、実際にそうじを始めれば、面倒と思う間もなく終わるもの。頭で考える前に、サッサと体を動かすべし。

 

すばやく行う

 

そうじや食事など、生活すべてを修行とみなすのが禅であるが、基本にあるのは坐禅である。坐禅の時間を確保するために、ほかの修行は早く終わらせるのが鉄則。スピーディーに動けば、余計な考えが入り込む余地もない。早く終わらせて、時間を有効に使うべし。

 

合理的に行う

 

作務を早く終わらせるにあたり、禅では合理性を追求する。床に物が置いてあれば、そうじがしづらい。道具が定位置に納まっていなければ、料理がしづらい。こういった無駄を極力省き、合理的に進められるようにしたのが禅の作法である。どうすれば最短かつ最善になるか、工夫すべし。

型を守る

 

修行には、細かく定められた作法があり、「型」がある。そうじをするときも型どおりに雑巾を持ったり、かけたりするのが決まりだ。長年受け継がれ、磨かれてきた型には、そうあるべき合理的な理由がある。続けるうちにわかってくるので、「なぜ?」はそのままに、淡々と型を守るべし。

 

■『NHKまる得マガジン 暮らしもココロもリフレッシュ! 禅式おそうじ術』より

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