暮らし

上質なあったか素材「ホームスパン」の温もりで冬を快適に


2019.12.02

ホームスパンのブランケットは冬に欠かせないアイテム。親子で暖かさを分け合うように仲良くひざにかけたり、くるまって過ごしているそう。ゴロンと寝転んでお昼寝の肌掛けにしたり、さまざまなシーンで活躍。撮影:宮濱祐美子

東京・神楽坂に、器や暮らしの道具、食材などのセレクトショップを構える小池梨江(こいけ・りえ)さん。旅好きの小池梨江さんが日本各地の作り手を訪ねて出会ったのが、羊毛の手紡ぎ手織りで作られるホームスパン。10年以上愛用しているマフラーをはじめ、息子さんの誕生に合わせて手に入れたブランケットなど、ホームスパンの温もりが小池家の冬時間を包んでいます。

 

*  *  *

 

ホームスパンの温もりが冬を迎える楽しみに

 

木枯らしが吹きはじめる頃、小池家では日本の手織りやニットのあったか素材をリビングに取り入れて、温もりに包まれた空間に模様替え。その主役となるのが、手紡ぎ手織りのホームスパン。「毎年、肌寒くなってくるとホームスパンの季節がやってきたと感じます。クローゼットからブランケットやマフラーを取り出して『今年もまたお世話になります』と、冬支度をはじめるのがわが家のスタイル。ホームスパンがあるおかげで、暖かく快適に過ごすことができ、冬を迎える楽しみになっています」と、小池さんは笑顔を見せます。

 

小池さんとホームスパンとの出会いは、12年ほど前。故郷で起きた産業廃棄物の環境問題をきっかけに自身の暮らしを見直し、〝土に還る自然素材〟や〝いいものを長く使うこと〟の大切さを伝えていきたいと、暮らしの品々を扱うウェブショップをはじめ、全国の作り手や産地を訪ねていた頃でした。はじめて手に入れたのは、岩手県で作家活動を行う佐々木トモミさんの、原毛の色合いをいかしたベージュのマフラーでした。

 

「クラフトフェアで首に巻いたとき、肌に吸いつくような気持ちよさに驚きました。お話を伺うと、原毛を洗うところから糸を紡いで織り上げるまで、すべての工程が手仕事で行われているとのこと。手間と時間をかけて生まれる製品作りの背景にも興味が湧き、そのときは使い心地を体験するだけにとどまりましたが、いつか手に入れたいと思いました」

 

その機会は意外にも早く訪れ、別のクラフトフェアで佐々木さんと再会。心にずっと温めていたホームスパンへの思いを叶えるように、1本目のマフラーを購入しました。

 

次に、岡山県で作家活動を行う新藤佳子さんの赤色のマフラーとの出会いを経て、作り手として個性の異なるふたりのアイテムをお店でも取り扱うように。その制作工程や魅力をホームページや企画展を通して紹介するようになったと、小池さんは振り返ります。

 

「私にとってホームスパンはずっと変わらずいいもの。長年愛用していますが、決して飽きることはなく、冬が来るたびにあってよかったと愛しさが増します」

 

小池さんの日々の暮らしに寄り添うホームスパン。ひと織り、ひと織り、丁寧に織り上げられる羊毛の温もりが、小池家に幸せな冬時間をもたらしています。

 

■『NHK趣味どきっ!暮らしにいかす にっぽんの布』より

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