暮らし

通夜、葬儀、告別式はどう違う? 弔事のマナー


2015.01.07

撮影:松川真介

最近は、葬儀や告別式の形がどんどん変化しています。お経をあげて焼香(しょうこう)するという仏式の伝統的な形のほか、故人や遺族の考え方によって、身内だけで行う家族葬、音楽葬、自然葬などさまざまな方法が取り入れられています。どんな形であっても、参列するときは礼節を持った対応ができるようにしたいもの。葬儀や告別式に参列するときの心構えとマナーを「清紫会」新・作法学院学院長の近藤珠實(こんどう・たまみ)さんに教えてもらいました。

 

*  *  *

 

訃報を受けたら、慌てずにお葬式に参列するまでの準備を。できる限りの気遣いをすることが、故人へ哀悼の心を伝えることにつながります。

 

Q. 通夜、葬儀、告別式はどう違う?

A. 通夜はひと晩中故人と過ごし、葬儀は故人を弔い、告別式で別れを告げます。

 

まず通夜、葬儀、告別式の本来の意味を知っておきましょう。通夜は、近親者が集まって故人との別れを惜しみ、夜通し線香を絶やさず遺体を守っていたもの。現在は夕方6時ごろから読経(どきょう)、焼香をして9時ごろには終わる半通夜が主流です。

 

葬儀と告別式は本来、別のものです。葬儀は通夜の翌日に行い、死者を弔う儀式で、告別式は生前に縁のあった人が故人に別れを告げる儀式。読経後、遺族、親族が焼香してから(ここまでが本来の葬儀)、参列者の焼香(これが本来の告別式)となります。葬儀と告別式は続けて行われることが多く、これを一般的に葬式と呼んでいます。あるいは、葬儀は身内だけで済ませ、後日告別式を行う場合もあります。

 

これらの意味を理解していると、通夜や告別式に伺う際に心構えができ、落ち着いて参列できます。

 

Q. 香典のほかに、供物は必要?

A. 一般の弔問客の場合は、必要ありません。

 

祭壇に捧げる供花(きょうか)や供物(くもつ)は、親戚などの近親者や、ごく親しい間柄、会社や団体関係で贈るのが一般的です。故人の意思や宗教上の決まり、祭壇のスペースなどにも関係するので、贈る場合は勝手に注文をせず、必ず遺族側に確認します。「お花を供えたいのですが」と相談すると、葬儀社などの注文先を教えてもらえるので、通夜当日に届くようにし、後日料金を精算します。

 

Q. 香典はいつ渡す? 行けないときは郵送してもよい?

A. 通夜でも告別式でもかまいません。郵送でもOKです。

 

通夜か告別式が、どちらか一方に行く場合は、そのときに渡します。両方に参列する場合は、通夜に持参したほうがいいでしょう。その場合、告別式の受付では、通夜と同様にお悔やみの言葉を述べて記帳だけします。その際、「お通夜に伺わせていただきましたので」とひと言添えましょう。

 

また、故人や遺族の意向によって、「ご厚志(こうし)お断りします」という場合があります。これは香典や供花、供物などすべてを遠慮したいということなので、何も持たずに弔問します。「供花、供物はご辞退させていただきます」なら、香典は受け付けるということなので、持参します。

 

香典を郵送するときは、不祝儀袋に入れた香典を、現金書留の封筒に入れて送ります。その際、白い便せんと封筒を用いてお悔やみとおわびの手紙を書き、同封するのが礼儀。香典だけを送りつけるようなことは、絶対に避けましょう。

 

■『NHKまる得マガジン いまどきの 冠婚葬祭とおつきあいのマナー』より

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