趣味

阿久津主税八段、将棋に明け暮れた少年時代


2020.06.10

阿久津主税八段 撮影:小松士郎

2020年4月に開講した「楽しく勝とう B級グルメ戦法」の講師を務める阿久津主税(あくつ・ちから)八段。テキストでは、コラム「主税の目ヂカラ・リターンズ」を連載中です。

 

*  *  *

 

私は出身が兵庫県西宮市になりますが、小学校低学年のとき関東に引っ越しました。ですので本格的に将棋を始めたのは関東に移って来てからです。

 

私が少年時代に最もお世話になったのが八王子将棋クラブです。羽生善治九段が通っていたことでも有名で、知っている方も多いと思います。席主の八木下ご夫妻にはとてもかわいがっていただきました。基本的には優しいのですが、時には厳しいこともあり、将棋の技術よりもあいさつや礼儀作法など、盤外のことを教わることが多かった気がします。「強い人とたくさん指しなさい」とよく言われたのを覚えています。

 

日曜は決まって朝早くに家を出ていました。自然と目が覚めて、遠足に行くようなわくわく感がたまりませんでしたね。クラブの開店が待ちきれず、八木下家に迎えに行くこともありました。優しく迎えてくださった奥様に入れていただいたお茶がいつもおいしかったです。

 

小学生時代は学校から帰ってくると、すぐに八王子に行き、将棋を指す日々を過ごしていました。伊藤真吾五段や病気で亡くなられた元奨励会員の天野貴元さんと1000局をゆうに超える対局をしたのも少年時代のよき思い出です。

 

当時の私は居飛車党でしたが、いろいろな戦型を指していました。今月号で紹介した筋違い角ももちろん指したことがあります。居飛車の要素と振り飛車の感覚がミックスさせるとより効果が現れるため、おすすめの作戦です。

 

棋士になってからは一昨年末に閉店するまで毎年欠かさず指導対局に呼んでいただきました。少年少女とたくさん指しましたが、中でも増田君(康宏六段)との将棋はいまでもよく覚えています。私の香落ちでかなり優位に進めていたのですが、粘り強い指し回しでかなり差を詰められたのです。子どもらしくない渋い将棋で、その後の活躍を見ればすでにプロ筋の将棋だったのもうなずけます。

 

増田君がプロになって、これまで公式戦で2局指しています。指導対局をした後輩と盤を挟むのは違和感もあるのですが、いい刺激になっています。

 

■『NHK将棋講座』連載「主税の目ヂカラ・リターンズ」2020年5月号より

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