趣味

棋士会役員に聞く 将棋イベントの作り方


2020.02.09

第13 回白瀧あゆみ杯決勝で大盤解説会をする中村修九段

棋士会主催のイベントは3つのコンセプトに分かれる。クリスマスフェスタなどの一般のイベント。東日本大震災などの震災復興支援活動。震災や災害で被害を被った場所に義援金を送るチャリティー。棋士会役員の中村修九段、遠山雄亮六段に主な活動をうかがった。

 

*  *  *

 

棋士会会長を務める中村修九段が、前棋士会長の佐藤康光九段からバトンを受け取り音頭を取る。

「私と副会長の遠山さんは関東や東北を、関西や四国、九州は副会長の畠山さん(鎮八段)と糸谷さん(哲郎八段)が中心になって活動しています。イベントはそれぞれ趣旨が異なりますから、テーマを重視して企画を立てます。東西は離れていますが、イベントの様子は棋士会公式ツイッターで発表し、やりとりをしています」

 

棋士会主催には、女流棋士会や東竜門、西遊棋といった若手棋士や女流棋士と合同のものもあってバラエティーに富んでいる。

 

東日本大震災の復興支援として

 

棋士会のイベントがクローズアップされたのは、2011年3月11日に起きた東日本大震災が大きなきっかけだった。将棋界も被災地を訪問したり、全国各地でチャリティーイベントを催したり、震災復興支援を行ってきた。

「当時、棋士会副会長の私と佐藤康光棋士会長のスタートが震災の年でした。それまでも年に1回は将棋会館でイベントをやっていましたが、震災の影響で企画の趣が変わったと思います。2年は震災対応が続きまして、千駄ヶ谷駅や渋谷駅、名古屋駅での募金活動に始まり、長野や九州でチャリティーイベントを行ってきました。宮城や福島、岩手に行くようになったのは2年目ぐらいからです。被災地を訪問するたびに涙がにじんできました」

 

甚大な被害を被った現地では、思うようにいかないことも多々あったと聞く。現地の方に少しでも楽しんでもらってこその復興支援活動である。

「初めは年に2回、1泊2日で2か所、被害が大きかった宮城、福島、岩手を中心に伺いました。1年目に旅館でやったとき、まだ避難している方々がいらして。そういった方に少しでも元気になってもらいたかったのですが、人数が集まらなかったことを覚えています。年が経つにつれて参加される方が徐々に増えてきました」

ここ数年は、全国各地で台風や大雨、地震などの災害で被害を被った地が多く存在する。東京と大阪を中心にチャリティーイベントを行い、義援金を送る形で支援活動に貢献している。

「チャリティーではグッズを並べたときに買う気満々の方も多くいらっしゃって、ファンの方の熱意を感じます。やはりスター棋士を呼ぶと反響も大きいですね。“観る将”の方々の熱意は本当にありがたいことです。東北は縁やゆかりのない棋士にも行っていただくようにしています。棋士はそれぞれの思いを胸に参加されているはずです。復興やチャリティーはほぼ交通費だけの支給になりますし、品物だけでもと、多くの棋士が色紙やグッズを提供してくれます。皆さんお願いすると気持ちよく引き受けてくれるし、やさしい棋士が多いんですよね」

 

文:内田晶

 

※続きはテキストでお楽しみください。

 

■『NHK将棋講座』2019年12月号より

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