趣味

「自分の将棋はここで作られた」 菅井竜也七段の救世主、インターネット将棋


2019.06.27

菅井竜也(すがい・たつや)七段が講師を務める「菅井流 やんちゃ振り飛車」。2019年6月号ではお互いに飛車を振る、「相振り飛車」の戦いについて解説しています。コラム「タッチャンの空飛ぶ振り飛車」では、インターネット将棋の思い出について筆を走らせました。

 

*  *  *

 

菅井流が構築されたネット将棋での対局

 

地方に住む自分にとって、インターネット将棋は救世主のような存在でした。小学4年生の夏、地元の岡山県で行われている全国小学生倉敷王将戦に初めて県代表として出場。結果は2勝3敗で敗退しました。成績上位の子供たちの話を聞いてると「24(にーよん)」という単語が頻繁に聞こえてきたのです。なんのことかなと思って尋ねると、インターネット上の将棋道場でした。それでもよく分からないので詳しく聞くと、ネット上でたくさんの人が将棋を指していると教えられたのです。家に帰ると両親にパソコンの設定をしてもらいました。

 

そこには夢のような空間が広がっていました。それまで実戦の練習は週に1度程度でした。強くなるためには対局不足です。“24”を知ってからは毎日パソコンにかじりつき、最低でも1日10局、多い日は30局を数えることもありました。

 

ネット将棋の効果は結果としてすぐに現れました。地元の子供大会ではぶっちぎりで優勝できるようになり、さらには小学生名人戦の西日本大会で優勝して、憧れだったNHKのスタジオで対局することができたのです。駒落ちで教わっていたアマチュア強豪の方には平手で勝てるようになり、1年後には前述の倉敷王将戦で優勝するまでになりました。ネット道場は当初、6級からのスタートでしたが、小学6年生のころには六段まで昇っていました。

 

6月号の講座で紹介した「菅井流」はネット将棋から生まれたのです。初めは感覚的だった▲6五歩から▲4五歩という仕掛けが、指し込んでいくことで徐々に戦法と呼べるものになっていきました。

 

ネット将棋は気軽に指せるのがいちばんの利点です。興味がある戦法が見つかればすぐに試していました。奨励会三段リーグ時代はもちろん、実はプロ棋士になっても3年目ぐらいまでネット道場で指していたのです。自分の将棋はここで作られたといっても過言ではありません。

 

■『NHK将棋講座』2019年6月号より

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