趣味

NHK杯本戦初出場 青嶋未来五段の自戦記


2018.03.11

左/屋敷伸之九段、右/青嶋未来五段 撮影:河井邦彦

第67回 NHK杯戦 2回戦 第15局は屋敷伸之(やしき・のぶゆき)九段と、これが本戦初出場となる青嶋未来(あおしま・みらい)五段の対局だった。青嶋五段の自戦記から序盤の展開を紹介する。

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*  *  *

 

初出場

 

1回戦の八代六段戦が私のNHK杯戦の初陣だった。放送後にはファンの方から声をかけていただき、うれしい気持ちとともに、活躍する姿をお見せしたいと思った。また前局は初めてということで慎重になっていた部分があったので、今日は決断よく指すことを目標にしていた。さて将棋のほうは四間飛車穴熊になった。作戦はいくつか考えたが、私のいちばん好きな戦型で行こうと思った。最近のプロ間では下火になっているのは寂しい。自分が結果を出して復活すればうれしいと思っている。

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屋敷九段の印象

 

屋敷九段とは練習も含めて初手合い。にこやかで温厚な人柄だが、盤上では激しい攻め将棋だ。終盤の切れ味が鋭く、序盤から独創的な戦術を使われる。私もあまり定跡形で戦うタイプではないので、屋敷九段の指し回しはふだんから注目しており、対戦を楽しみにしていた。本局は四間飛車穴熊に6六歩型の居飛車穴熊という形になった。このあたりは定跡のようなものであり、お互い1手10秒ほどでビシビシと指し進め、対局開始5分後には2図に至った。

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△6二飛では△5二金左〜△6二金寄という指し方もあるが、千日手を狙う作戦になるのであまり好みではない。本譜の形は居飛車の四枚穴熊に比べて薄く、攻めが単調になりやすいなどのデメリットはあるが、バランスのよい陣形なのと攻めに破壊力があるのが主張だ。△6五歩(3図)の局面は何局か経験している。前例は▲6五同歩と取り、△7七角成か△6五同銀かという展開だったが、屋敷九段は▲2四歩と手を変えてきた。時間を使わずに指されたので用意の手だろう。

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△2四同歩▲6五歩に、△7七角成や△同銀などと同じように指すのは、角交換後に▲2四飛が残ってしまい、損になる。

 

ここは手に入れた歩を6六に打ち、相手の角を封じた。先手は▲2二歩から桂香を拾い、その間に後手は△6五銀〜△7六銀で6筋の突破を目指す。

 

※投了までの記譜と観戦記はテキストに掲載しています。

 

■『NHK将棋講座』2018年2月号より

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