趣味

佐々木大地四段、師匠から贈られたスーツで出陣!


2017.06.25

左/佐々木大地四段、右/丸山忠久九段 撮影:河井邦彦

第67回NHK杯戦が幕を開けた。1回戦第1局は佐々木大地(ささき・だいち)四段と丸山忠久(まるやま・ただひさ)九段の対局となった。佐々木四段の自戦記から、序盤の展開を紹介する。

(本文中の肩書は放送時のものです)

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*  *  *

 

師匠

 

私はお洒落(しゃれ)には無頓着であるが、きょうのスーツはテレビ対局という晴れの場にぴったりだと思った。

 

順位戦参加のお祝いとして、師匠である深浦九段と奥様からいただいたものである。もちろん、スーツからベルトに至るまですべてコーディネートされ、これ以上ない仕上がりになった。

 

棋士にとってスーツとはいわば鎧(よろい)だ。戦いに向けて気持ちを高め、集中させてくれる。

 

今回は師匠が解説ということもあり、なんとしても勝ちたい、その一心だった。

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一手損角換わり

 

対戦相手の丸山九段は後手番では一手損角換わりを多用している。数年前には研究会や公式戦でも時折見かけるなど流行の兆しがあったものの、今では丸山九段がスペシャリストとして砦(とりで)を守っているのみである。

 

激減の理由としてコンピューター将棋による序盤の意識改革がある。先攻できる形を早く作り、場合によっては居玉でも桂馬を跳ねていくなど、びっくりするような仕掛けが出てきたのだ。名前のとおり手損するこの戦型はスピーディーな現代将棋に反し、独自路線を貫いている。

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玉の位置

 

本局は相早繰り銀となった。先手としては▲7九玉と深く囲えていることが主張である。まずは自玉を安全にしたい。早指し戦ということもあり、分かりやすい展開を目指した。

 

途中、▲7六歩と銀を追い返す手に対し後手は勢いよく△8六歩と突きたいが、▲同歩△同銀▲同銀△同飛▲9五角で、きれいな王手飛車がかかる。

 

後手の居玉がたたる格好だが、それは丸山九段も承知のうえである。一手損角換わりにおける知識と経験において右に出るものはいない。

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※投了までの棋譜と自戦記はテキストに掲載しています。

 

■『NHK将棋講座』2017年6月号より

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