趣味

中盤力をつけるには棋譜並べがオススメ


2016.10.27

佐藤天彦名人 写真:藤田浩司

10月からは佐藤天彦(さとう・あまひこ)名人が講師を務める講座「天彦流 中盤の読みとき方」がスタートします。一般的に難しいとされる中盤における考え方を、今までにない表現・視点で楽しくお伝えしていきます。佐藤名人オススメの中盤力をつける方法は「棋譜並べ」だとか。

 

*  *  *

 

中盤戦に強くなるためにはどうすればいいのでしょうか。まずはこの講座を半年間読んでいただくことですが、他のおすすめの勉強法を聞かれたら、「棋譜並べ」と答えます。

 

強い棋士の棋譜を何十局、何百局と並べていくと、その棋士の長所が自然とあなたに乗り移ってきます。例えば中原誠十六世名人の将棋を並べれば、手厚さが身につくでしょう。また中原先生でも晩年の将棋を並べれば、軽い攻めが習得できると思います。棋士も棋風が変わることがあるので、「あ、この時期から将棋が変わってきた」と気づくことがあるかもしれません。それも楽しみの一つだと思います。

 

棋譜を並べるときに大事なのは、一手ごとに立ち止まらずにドンドン進めていくこと。もちろんじっくり考えることが悪いわけではありません。でも、あまり頑張りすぎると疲れてしまうし、そうなると長続きしないですよね。

 

大事なのは感覚をつかむことです。一つ一つの手の意味を理屈で覚えても、実戦で応用するのは簡単ではないでしょう。ただし、たくさんの棋譜を並べていれば、多くの選択肢がある局面でも、何となく感覚で指せるようになります。

 

将棋界には「いい手は指が覚えている」というフレーズがありますが、楽しみながら数をこなすうちにいい手が指せるようになるものです。あ、棋譜を並べるときは盤駒を使ってください。パソコンで並べても指が覚えないでしょうから。

 

僕もずいぶん名棋士の棋譜を並べてきました。大山先生、升田先生、中原先生、谷川先生、羽生先生。楽しみながらサクサク並べて、感覚を身につけていきました。そう、もしかしたらいちばん大事なことは「楽しむこと」かもしれません。

 

棋譜並べをたくさんしていれば、実戦で「○○先生ならこう指すんじゃないか」と考えることもある。それって楽しいですよね。楽しんでいれば長続きしますし、そのうちに強くなっている可能性も十分にあるのですから。

 

■『NHK将棋講座』2016年10月号より

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