趣味

夫婦で連続勝利なるか──ママ棋士・鈴木歩六段と出場棋士中最年長・淡路修三九段の戦い


2016.07.30

第64回NHK杯1回戦 第6局は淡路修三(あわじ・しゅうぞう)九段(黒)と鈴木 歩(すずき・あゆみ)七段(白)の対局だった。内藤由起子さんの観戦記から、序盤の展開を紹介する。

 

*  *  *

 

読み比べの激しい戦い

 

鈴木歩七段は年初、七段に昇段した。六段から賞金ランキングで昇段できるのは、一人だけ。鈴木は男性棋士を含め、六段の中でトップの成績だったのだ。昨年は棋聖戦のCリーグにも入るなど、活躍も目覚ましい。

 

控え室で、解説の山下敬吾九段が、「お子さんはおいくつ?」と聞くと、「もうすぐ2歳です」とにっこり。

 

夫の林漢傑七段とともにNHK杯夫婦出場を果たした。前の週、1回戦第5局で林七段が勝っている。夫婦で連続勝利となるだろうか。

 

66歳の淡路修三九段は出場棋士中、最年長とはいえ、「碁が大変に若々しい。読みは若いほうが得意のはずなのですが」と山下九段は評価する。

 

鈴木も子どものころから詰碁が大好き。棋士の中でも読みに定評がある。本局は山下九段が予想するとおり、激しい戦いから読み比べになった。

 

アルファ碁にならう

 

3月9日から15日まで、人工知能「アルファ碁」とイ・セドル九段(韓国)の五番勝負が行われた。

 

「アルファ碁」は、イ九段に3連勝で勝ち越しを決め、5局を打って4勝1敗とした。

 

碁界はこの話題一色というほど盛り上がった。アルファ碁はこれまでの常識にない手を打ち、囲碁の奥深さを再認識させてくれた。

 

左上、黒5のカカリからよくある定石が進行している。

 

白12のあと、左辺にヒラかずに淡路修三九段は手を抜いた。

 

「アルファ碁が試みた手法ですね」と山下敬吾九段。

 

鈴木歩七段はすぐ白14とツメる。ここで淡路は悩んだ。

 

「黒15は要らなかったかな。打たないと1図の白2への対処が分からなかった」と言う。

 

局後、黒3から9で黒がやれると検討された。

 

白16から下辺で戦いが始まった。黒25に白26とノゾいたのが強手で、黒37までいいワカレになった。

 

白は38と右下を荒らしたかと思うと、さらに白46と右上にも向かう。黒49は先手を取る工夫だ。2図の黒1などと平凡に打っていると、白が先手となり白10などに回られてしまう。

 

※投了までの記譜と観戦記はテキストに掲載しています。

 

■『NHK囲碁講座』2016年7月号より

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