趣味

「学歴は関係ない」といわれる将棋棋士の学校事情


2013.03.01

将棋棋士になるためには養成機関の奨励会に入る必要があり、ほとんどの棋士は小学生か中学生で入会するという。木村一基八段は12歳で入会し、プロになったのは23歳のときだった。こう聞いて気になるのは「学校はどうしていたのか?」ということ。木村八段にうかがった。

 

*  *  *

 

中学校が終われば義務教育は終了します。基本的に将棋指しに学歴は関係ありませんから、高校には行かずに将棋の勉強に専念すべしという考え方もありました。私の師匠の佐瀬勇次名誉九段も「進学はもってのほか。その時間を将棋の勉強に使え」という方針でした。とはいえ、さすがに私の時代は高校に行くのは普通になっていたんです。でも私は大学にも行ってみたかった。いまはかなり増えましたが、当時、大学に行く奨励会員はかなり少数派だったんです。

 

進学したいと思った理由の一つに、佐瀬一門の3年先輩、丸山忠久九段の存在があります。丸山さんは早稲田大学に進学し、ストレートで卒業しています。その姿を見ていたのが大きかったですね。もうひとつ正直に言えば、遊びたかったという動機もあります。「いろいろなことを経験してみたかった」と言えばカッコよく聞こえるかもしれませんが、それはきれいごとのような気がします(笑)。一芸入試枠がある亜細亜大学経営学部に入学しました。後輩には伊藤真吾四段がいます。

 

ただ実際には遊ぶ気分にはなれませんでしたね。映画研究会に入ったりしてそれなりに楽しくやっていましたが、頭の中は「早く四段にならなければ」という思いで占められていました。大学には5年通い、結局、卒業した瞬間にプロになることができました。「たら、れば」で大学に行っていた時期を将棋の勉強に充てていたら、と思うこともないではありません。でも、やはり後悔はないですね。すごく面白かったですから。

 

■『NHKテレビテキスト 将棋講座』12月号より

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