趣味

暑かったこの夏、将棋界も熱かった! 豊川七段が触れた情熱


2014.11.25

Eテレ『将棋フォーカス』、テキスト『NHK将棋講座』で講師を務める豊川孝弘(とよかわ・たかひろ)七段が、「新鮮な刺激を受けた」というこの夏を振り返る。

 

*  *  *

 

今年の夏も暑かったですね。夏は将棋界にとっても熱い季節。夏のタイトル戦といえば王位戦ですが、そればかりでなく、学生たちが熱気ムンムンの戦いを繰り広げる大会もたくさん開催されています。

 

8月の末には第27回高校竜王戦の参加者に指導対局をする機会があったんですが、みんな強いのに驚きました。そうそう、9月の「将棋フォーカス」の高校選手権特集にちらっと登場していた里見咲紀さん(里見香奈さんの妹)とも飛車落ちで対局しました。定跡を外れた力戦形だったんですが、指導しているはずの僕のほうがふっとばされてしまいました(笑)。

 

実はそのすこし前、8月20日〜22日は、大分県の別府市で開催された第21回全国高等専門学校将棋大会にもお邪魔しました。北海道で開かれた第19回の大会に呼んでいただいて以来、2回目です。個人戦と団体戦の両方があって、これも非常に熱気のある大会なんですね。

 

この大会で、長く審判長を務めているのは、秋田高専の教授だった米長泰先生。この名前、『NHK将棋講座』テキスト読者のみなさんなら、なにかピンときたのではないでしょうか。そう、実は米長邦雄永世棋聖のお兄さんなんです。山梨のご自宅で将棋教室を開くなど、普及にも熱心に取り組んでいて、「米長先生の家のご近所にある家の子どもは全員将棋ができる」と言われているほどなんだそうです。

 

この米長泰先生、永世棋聖にそっくり。顔かたちが似ているのはもちろんなのですが、所作というか、立ち居振る舞いなどが驚くほど似ているんですね。僕は奨励会員時代にたくさん米長邦雄先生の記録を取りましたし、プロになってからは二度ほど、対局する機会もありました。近くで永世棋聖をじっと見ることが多かった僕からしても、ふとしたしぐさや指の形や動きなんかがすごく似ているんです。

 

それで思い出したんですが、昔、加藤治郎先生(名誉九段)のご自宅で指導のお手伝いをしたときに、加藤先生の息子さんをお見かけしたんです。眼鏡をふくしぐさが加藤先生そっくりで、これまたびっくりしたことがありました。DNAってすごいですね(笑)。

 

その米長泰先生は、大会期間中、ずっと会場を歩き回って、高専生たちの指している将棋を、全部見ているんです。ご高齢にもかかわらず、すごい体力だと思いました。若者たちをじっと見守っているその姿に、将棋愛や後輩の育成に対する情熱を感じました。

 

高校生や高専生のフレッシュな戦いぶりと、米長泰先生のエネルギッシュな姿に触れて、新鮮な刺激を受けることができた夏でした。

 

■『NHK将棋講座』2014年11月号より

このエントリーをはてなブックマークに追加

  • テキスト定期購読

  • テキストビュー300×56

000064072492019_01_136

韓国ドラマ「100日の郎君様」公式ガイドブック

2019年07月17日発売

定価 1512円 (本体1400円)

000000057062019_01_136

クジラアタマの王様

2019年07月09日発売

定価 1620円 (本体1500円)

000061992842019_01_136

NHK趣味の園芸 多肉植物 パーフェクトブック

2019年06月25日発売

定価 1512円 (本体1400円)