趣味

自然の恵みに感謝して季節を感じる——野菜の「しつらい」を始めよう


2014.09.04

供えたものをおろして皆で食することを「直会(なおらい)」と言います。今回は、南瓜(かぼちゃ)をくりぬきピーナッツペーストと合わせて南瓜の器にもどし、五色の野菜を合わせます。食用菊は胡麻(ごま)酢あえにします。 撮影:竹内章雄

「しつらい」とは行事の意味や願いを、思いを込めてそなえるという形でもてなすこと。『趣味の園芸 やさいの時間』では9月号から、しつらい教室「食和家(しょくといえ)」を主宰する大田サチさんの連載「四季折々のやさいのしつらい」がスタートしました。自然からの頂きものである野菜や果物、植物を「盛(も)りもの」と言います。自然の恵みに感謝し、季節を感じてみましょう。第1回目は9月9日の「重陽(ちょうよう)の節供(せっく)」を取り上げます。

 

*  *  *

 

今月の「しつらい」は九月九日「重陽の節供」です。中国の陰陽(いんよう)思想では奇数を陽、偶数を陰と考え、最大の陽数である九が重なる重陽の節供は「菊節供」とも言われ、菊酒を飲み、長寿を願ったとされています。

 

平安時代、宮中では、一夜、菊の花に真綿をかぶせ、九月九日早朝に菊の香をいっぱい含んだ綿を体にあて、若さを願った「菊の着綿(きせわた)」という行事が執り行われました。

 

重陽の節供の盛りものでは、会津の伝統野菜「小菊かぼちゃ」を菊に見立てています。自然の色はじつに綺麗(きれい)です。菊玉も作りました。そして茄子(なす)。しつらいに茄子はよく登場します。「物事が成しえますように」と願う気持ちを託します。仕上げに菊酒もそなえました。このように、しつらいでは自分の思いが成しえますようにと願い、皿にさまざまな物を盛ります。

 

自然のものと接するとなぜか、楽しく穏やかな気持ちになるものです。身近なもので「しつらい」の初めの一歩を行ってみてください。

 

■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2014年9月号より

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