趣味

観光気分でお遍路に行くのはOK? それともNG?


2014.08.12

お遍路さん同士の交流も。撮影:米田樹央

「お遍路」には気軽な気持ちで行ってもよいものなのでしょうか。先達の石川達司(いしかわ・たつじ)さんにうかがいました。

 

*  *  *

 

香川県で生まれた弘法大師(こうぼうだいし)が、今から1200年前に修行したといわれる場所や、その足跡を巡礼することが「四国遍路(しこくへんろ)」です。

 

はじめは修行僧が行っていましたが、弘法大師信仰が高まるにつれて、庶民も遍路をするようになったそうです。宗派は関係なく、煩悩(ぼんのう)を取り除き、自分を見つめ直す修行の旅ともいわれます。

 

お遍路で巡る八十八ヶ所の寺院は、「札所(ふだしょ)」と呼ばれます。昔の参拝では、木製や金属製の納札(おさめふだ)を打ちつけたことに由来するそうです。

 

映画や小説、ドキュメンタリー番組などの影響か、「病気の家族のために」「生きる目標を失って」など、お遍路は複雑な思いを胸にした人が巡礼する印象が強く、「観光気分で気軽に行くべきところではないのでは」と思われがちでした。

 

もちろん、お遍路をしている人の中には、さまざまな事情を抱えた人も少なくありません。でもその一方で、四国の自然を歩いてみたい、素朴なお寺を巡ってみたい、これまでとは違う旅をしたいといった人も増えています。

 

また、「お寺でお参りするのに慣れていないから、作法などが必要」という声も、よく聞かれます。「気持ちさえこもっていれば、作法はあまり気にしなくていいですよ。徐々に慣れてきますから構えずお参りください」という言葉を、多くの住職からいただきました。

 

土地の人やお寺の人たちは、弘法大師のことを、「お大師さん」「大師様」など、親しみを込めて呼びます。それを聞いただけで、お寺への敷居がぐっと低く感じられるのではないでしょうか。

 

もし、わからないことがあったら、自分で勝手に判断せず、お寺の人に尋ねてみましょう。きっとやさしく教えてくれるはず。

 

長年にわたりお遍路さんを見守ってきた四国の人々は懐が深く、はじめての旅人を温かく迎えてくれます。

 

■『趣味Do楽 はじめての四国遍路旅』2014年8、9月号より

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