趣味

長ネギと葉ネギ、栄養価が高いのはどっち?


2014.07.06

長ネギの「冬場所」(左)と、葉ネギの「若香(じゃっこう)ゴールド」。写真提供:カネコ種苗

長ネギと葉ネギは同じネギ類ながら、栽培地域や食用部分などが違います。それぞれの特徴を恵泉女学園大学人間社会学部教授(生活園芸、野菜園芸学)の藤田智(ふじた・さとし)さんに教えていただきました。

*  *  *

1 食用部分が違う

ネギ類は、葉が枝分かれしている分岐部を境に名称が変わる。分岐部より下を「葉鞘部(ようしょうぶ)」と呼び、長ネギの主な食用部位となる。土をかぶせて光を遮ることで、白くやわらかいものができる。分岐部より上は「葉身部(ようしんぶ) 」と呼び、葉ネギは主にこの部分を食べる。葉ネギは葉鞘部が短く、たっぷりと日を浴びた葉身部が長くてやわらかいのが特徴。

2 ひと昔前は、東の長ネギ、西の葉ネギ

現在では、地域色は薄まってきたが、関東地方以北では長ネギ、西日本では葉ネギの栽培が多い。その理由の一つに、土質と気候の違いがある。関東地方の土は耕土(こうど/植物が根を伸ばすことができるやわらかい土)が深くて砂壌質のため、土寄せ・軟白栽培をする長ネギに適している。一方、土寄せをしなくてよい葉ネギは、耕土が浅くて粘土質の関西地方で作りやすい。葉ネギは長ネギより暑さに強いというのも、西日本で栽培される要因。愛知県には長ネギと葉ネギの交雑種と言われる「越津(こしづ)ネギ」という伝統野菜があり、葉鞘部、葉身部の両方を食べる。

3 分けつする葉ネギ、分けつしない長ネギ

根元からわき芽が伸びて株がふえることを「分けつ」という。葉ネギは分けつしやすく、長ネギは分けつしにくい性質がある。そのため、長ネギは「一本ネギ」、葉ネギは「分けつネギ」という別名もある。

4 栄養価は葉ネギの勝ち

葉ネギは緑黄色野菜、長ネギは淡色野菜に分類される。緑色の葉身部にはカロテンとビタミンCが多く、栄養価の面では葉ネギのほうが優れている。長ネギの緑色の部分も、捨てずに利用したい。

5 長ネギの独特な栽培方法

家庭菜園では、深い溝に苗を植えつける育て方が一般的。成長に応じて溝を埋め、さらに土寄せで土手を高く盛り上げる。日に当てないことにより、葉鞘部が白くなる。溝に入れるワラは、根の周りに空気の層を作ることと、倒れないように押さえる一石二鳥の役目を果たす。

■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2014年7月号より

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