趣味

広瀬章人八段、王位獲得の原動力となった「振り飛車穴熊」を語る


2014.04.03

左から つるのさん、広瀬八段、岩崎さん。撮影:藤田浩司

4月からの「将棋フォーカス」講座で講師を務めるのは、初のA級昇級を決めたばかりの広瀬章人(ひろせ・あきひと)八段。2010年に王位のタイトルを獲得する原動力ともなった「振り飛車穴熊」、略して「振り穴」の指し方を基本から解説していただく。引き続き番組の司会を担うつるの剛士さんと岩崎ひろみさんが、広瀬八段を迎えて行った対談の様子をご紹介しよう。

*  *  *

広瀬 つるのさん、岩崎さん、4月から半年間、よろしくお願いいたします。

岩崎 先生、いまおいくつですか? まだお若いですよね。

広瀬 この1月で27歳になりました。

つるの まだ20代ですかー。若い! タイトル獲得の経験もある先生なので、もう少しベテランのイメージでした(笑)。

広瀬 ははは(笑)。ところで、イメージといえば、振り飛車穴熊という戦法にどういったイメージをお持ちでしょうか?

岩崎 穴熊って戦法なんですか? 囲いじゃなくて?

広瀬 それはすごくいい質問だと思います。穴熊というのは囲いの名称なんですけど、その囲いをどう生かすか、という指し方の部分も含めて考えると、戦法と言っていいと思います。この講座では、穴熊を最大限に生かすための指し方も含めて解説したいと思っています。つるのさんはいかがですか?

つるの やっぱり玉がすごく堅いというイメージですね。だから相手に穴熊にされると「うわーっ」という感じになります。どこから手をつけていいかわからなくなってしまう。

広瀬 堅さというのは穴熊の最大の特徴ですよね。現代将棋の終盤戦では、自玉が相手より堅いということが大きなアドバンテージになります。講座の初回では、「堅い」ということの具体的なメリットがどこにあるのか、といったところから解説をはじめていこうかなと思っています。

つるの お願いします! 実は、僕も振り飛車穴熊を指していた時期があるんですよ。ただ、ほとんど勝てなくて、やめてしまった。何かよくないところがあったのだと思うんで、今回の講座をきっかけに、本格的に再入門したいという気持ちですね。

岩崎 「振り飛車」穴熊を教えていただけるということですけど、振り飛車というのは四間飛車ですか?

広瀬 そうですね、三間飛車や中飛車と組み合わせた穴熊というのもありますが、この講座では四間飛車穴熊を基本とします。

岩崎 最初にちゃんと覚えた戦法が鈴木先生(大介八段)に教わった四間飛車なので、四間飛車をまた勉強しようかなと思っていたところなんです。ただあのときは美濃囲いだったんですよね。穴熊は囲いにかかる手数も長いし、ちょっと難しそうな気もしちゃって不安もあります。

広瀬 鈴木八段の四間飛車講座では、「きちんと囲ってから攻める」ということを徹底されていたかと思うんですが、振り飛車穴熊も同じです。四間飛車穴熊を基本にするのもそれが理由で、簡単に言ってしまうと「角道を止めて、飛車を振って、玉を囲う」。駒組みの考え方はこれだけなので難しいことはないと思います。

つるの 手数がかかると言えば、気になることがあるんですけど。穴熊って、居飛車が急戦で来ても囲えるものなんですか?

広瀬 若干相手の出かたを見る必要はありますが、大丈夫です、囲えます。やはり、自分で穴熊を指すとなったらいちばん気になるところかと思いますので、まずはその不安を解消していただくために、4月、5月は居飛車が急戦で来た場合の囲い方、戦い方を詳しく解説していくつもりです。

つるの 居飛車の急戦というと、もしかして……。

広瀬 4月はナナメ棒銀の対策、5月は棒銀の対策をやっていく予定です。

岩崎 井上先生(慶太九段)の講座でやったばかりのところですね!

広瀬 やはり棒銀の攻めがすべての基本になりますからね。手順をそのまま覚えるということではなくて、違う形になった場合にも応用できる考え方の部分もお伝えしていくつもりですので、よろしくお願いします。

■  『NHK将棋講座』2014年4月号より

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