趣味

裏千家の代名詞「今日庵」 名前の由来となった逸話とは


2014.02.07

茶の湯の伝統を守り継ぐ家であることを物語る兜門。撮影:竹前 朗

京都市上京区にある小川通は南北に走る閑静な道です。時折、静寂を破るようにして、小鳥のさえずる声が響き渡ります。裏千家の表門である兜門(かぶともん)は、この小川通に面して、個性的な風貌を見せています。数寄屋(すきや)造りの侘(わ)びた風情をたたえるこの門をくぐった先にあるのは、利休を祖父に持つ三代宗旦(そうたん)が建てた茶室「今日庵」。その名称となった逸話をご存じですか?

 

*  *  *

 

宗旦は不審菴(ふしんあん)を三男の江岑宗左(こうしん・そうさ)に譲り、隠居所として今日庵を建てました。席開きの日、参禅の師である清巌(せいがん)和尚を招いたのですが、刻限を過ぎても和尚は現れません。やむなく「明日おいでください」という伝言を残してほかの用事で出かけました。

 

宗旦の留守の間に和尚がやってきて、茶室の腰張りに「懈怠比丘不期明日(けたいのびくみょうにちをきせず)」と書きつけて帰りました。「怠け者の私は明日と言われても来られるかどうかわかりません」という意味から、宗旦はこの茶室を今日庵と名付けたと、いわれています。

 

洞庫(どうこ)を備えた一畳台目という、茶室の構成を極限まで切り詰めた草庵の茶室。向板(むこういた)にこぶし丸太の中柱を建て、袖壁を付けています

 

■『NHK趣味Do楽 茶の湯 裏千家 茶の湯と出会う』より

このエントリーをはてなブックマークに追加

  • テキスト定期購読

  • テキストビュー300×56

000000162702019_01_136

俳句を愛するならば

2019年09月20日発売

定価 1650円 (本体1500円)

000000057022019_01_136

NHK連続テレビ小説 なつぞら(下)

2019年08月29日発売

定価 1540円 (本体1400円)

000000162682019_01_136

NHK俳句 ひぐらし先生、俳句おしえてください。

2019年07月20日発売

定価 1430円 (本体1300円)