趣味

本当に日本人は宗教心が薄いのか


2014.01.20

釈さん。撮影:武藤奈緒美

宗教心が薄いと言われながらも、折に触れ、律儀に墓前や仏壇に手を合わせる日本人。日常生活における日本人の宗教との関わりについて、浄土真宗本願寺派 如来寺第19世住職の釈徹宗(しゃく・てっしゅう)さんが語ります。

 

*  *  *

 

日本人は宗教心を持っていないというようなことが、よく言われますが、本当にそうでしょうか? たとえば、「仏壇」。戦後、アメリカ人はこの仏壇を見て、とても驚いたそうです。「日本ではどんなに小さい家でも、ホームチャペル、ドメスティックチャペルがある!」と。

 

改めて考えてみると、キリスト教を信仰する国では教会を中心に町並みが構成され、日曜日になると教会に行きます。つまり宗教的な空間と、日常生活を営む世俗な空間を、わりとはっきりと分ける文化です。一方、日本の場合、日常空間の中に仏壇という聖なる空間を設定しているため、その境界線が明確にはなっていません。でも、そういうところが、ひょっとすると日本人ならではの宗教センスなのかも?

 

仏壇には、お線香やろうそくだけではなく、初めてもらった給料や、合格通知、中には宝くじが置かれている家もあります。とにかく思い入れのあるものを供えるわけですが、これも宗教心の表出であるといえるでしょう。

 

もちろん、お仏壇なしでも生活はできます。とすると、あってもなくても暮らせるものというのは、すなわち理屈に合わない非合理なものなんですね。ただ、あればコレが気になる。

 

私は、気になるもののある生活と、ない生活では、身心の賢さが変わってくると思っています。非合理的で、自分でもどうしてそんなふうに感じるのかよくわからないけれど、なぜかおろそかにすることができないもの。それは、きっとあなたの身心の栄養になるはずですよ。

 

■『NHK趣味Do楽 落語でブッダ 落語がわかる 仏教が楽しくなる』より

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