趣味

女流初のNHK杯ベスト8進出、謝依旻六段に聞くあのときのこと


2013.12.04

謝依旻六段 撮影:藤田浩司

日本女流碁界の第一人者、謝依旻(しぇい・いみん)。父親の期待を背負って碁に磨きをかけ、来日後に訪れた挫折も乗り越えた謝は、3年目以降、若手棋戦で相次いで結果を出して勢いを加速させた。

 

女流最強戦で勝ち星を重ねて決勝進出。2006年末に行われた決勝で小西和子八段を下し、ついに初タイトルを獲得したのである。その後の活躍はご周知のとおりで、現在は無敵の女流三冠として、女流碁界の頂点に君臨している。

 

そして近年のエポックメイキングといえば、やはり第59回のNHK杯トーナメントにおける「女流として史上初のベスト8進出」を取り上げざるをえないだろう。

 

謝にNHK杯に臨んだときの気持ちを聞いた。ちなみに謝のNHK杯での成績は、以下のとおり。

 

第55回 1勝を挙げ、二回戦敗退

第56回 1回戦で敗退

第57回 2勝を挙げ、ベスト16進出

第58回 1回戦で敗退

第59回 3勝を挙げ、ベスト8進出

第60回 1回戦で敗退

第61回 1回戦で敗退

 

*  *  *

 

もう3期前の出来事なのに、いまだにファンの方からは「ベスト8入りを決めた山田規三生さんとの碁はすごかった」と言われます。

 

ほかの一般棋戦では本戦に入ることもできていないので、NHK杯だけは特別に成績がいいことは間違いありませんが、初めて出場したときは「強い先生と打てる」といううれしさで、ほとんど緊張しませんでした。あまりのうれしさに、緊張することも忘れたというか…。

 

その気持ちは、今も変わらないですね。強い先生と打てて、勉強にもなる──相手は皆、私より強い先生方ばかりですから。そのうれしさがあって「負けてもともと」と伸び伸び打てているので、ときどき勝利に結び付いているということなのでしょう。

 

そういえばこの第59回の準々決勝。私は羽根直樹先生に完敗したのですが、この碁の解説が趙治勲先生でした。この放送を私も見たのですが、最初から最後まで私の応援をしてくださっていて、思わず笑ってしまいました。それでいて私のまずかったところを的確に指摘もしてくださっていたので、これが本当に勉強になりました。趙先生にはいつもいつも感謝することばかりです。

 

NHK杯といえばもう一つ、私がベスト8入りした翌年(第60回)、今度は千瑛(現五段)ちゃんがベスト8入りしてくれました。これも本当にうれしかったですね。私は1回戦で負けてしまっていたので「千瑛ちゃん、頑張れ」と応援していましたし、ファンの皆さんに「女流のレベルが確実に上がっている」ことを証明してくれたという点でもうれしい出来事でした。

 

■『NHK囲碁講座』2013年11月号より

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