趣味

なぜコマツナやホウレンソウは寒さでおいしくなるの?


2013.03.02

霜に当たって葉が縮んだ寒じめホウレンソウ
撮影:丸山滋

コマツナやホウレンソウは、冬でも元気に育ち、寒さや霜によって甘くおいしくなるという貴重な葉物野菜。それにはこの2つの野菜が持つ、ある特性が関係している。東京農業大学農学部准教授の木村正典さんにうかがった。

 

*  *  *

 

多くの野菜は、寒さや霜に当たると傷んでしまいます。それは、茎や葉の水分が凍り、それが解ける際に細胞の組織が壊れてしまうからです。壊れた細胞は腐ったり、死んだりするため、葉が茶色く変色します。

 

一方、コマツナやホウレンソウ、タアサイなど一部の野菜は、寒さで凍らないための自己防衛手段をもっています。寒さに当たると凍りつかないように水分の摂取を控え、細胞内の糖分濃度を高くして身を守ろうとするのです。

 

この性質を利用した栽培方法を「寒じめ」と言い、こうして育った野菜を人間が食べると「甘い」と感じます。ビタミンCの含有量も、通常の場合の倍程度になると言われます。

 

■『NHK 趣味の園芸 やさいの時間』2013年1月号より

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