趣味

現役女子高生棋士 北村桂香女流2級の決意


2013.11.15

イラスト:佐々木一澄

北村桂香(きたむら・けいか)女流2級の名前は、将棋好きの人ならピンと来るだろうが「桂馬」と「香車」から取られている。まるで棋士になることを運命づけられていたようだ。そんな北村女流2級が、将棋との出会いと、棋士としてのこれからを語る。

 

*  *  *

 

私の名前は「桂香」と書きます。これは将棋好きの父が、将棋盤に「桂馬」と「香車」の駒が並んでいるのを見て、名付けてくれました。

 

私が将棋に出会ったのは小学1年生のときです。将棋好きの父に教えてもらいました。カードゲームが大好きな子供で、一人っ子であったため、いつも父か母に相手をしてもらっていました。その頃父が、自分の好きな将棋を教えたら、自分の相手になってもらえるし、自分も楽しめる、ということで私に将棋を教えてくれました。

 

将棋を覚えた日の夜、父と対局しました。初対局です。なんとこのとき、私は勝つことができました。もちろん父のわざと負けですが…(笑)。私は対局に勝って、幼いながらも「将棋は楽しい!」と感じ、それから将棋が好きになりました。今から思うとこれは父の戦略だったのでしょうか…(笑)。

 

将棋が好きになった私は、すぐ近所にあった子供将棋教室に通い始めました。小学4年生のとき、そこで仲良くなった男の子と関西将棋会館の子供セミナーに通うようになりました。

 

そこには同年代で強い子がたくさんいて、自分にとってすごく刺激になりました。遊び感覚でしていた将棋が、もっと強くなりたい、と思えるものへ変わっていきました。その頃からもう10年ぐらいたちます。まさか自分が女流棋士になっているとは思いもしませんでした。

 

プロの世界では初めての経験ばかりで、無我夢中の毎日を過ごしています。周りの先輩方の将棋に向かう姿勢、すごい努力を目の当たりにして、自分もいつかあんな風になれたらなぁ…と思います、少しでも先輩方に近づけるよう努力をしていきたいです。分からないことばかりの中で、師匠や先輩、将棋連盟の方々に支えられてここまできました。本当に感謝しています。

 

今年の4月から高校3年生になりました。あと少しで高校生活が終わってしまうかと思うと、とても寂しくなります。だからこそ最後の1年は楽しみたいです。学校の勉強との両立は大変ですが、学校での勉強や、友達との何気ない会話も私にとっては大切で、将棋にもプラスになっているような気がします。ちょっとした友達の言葉に勇気づけられたり、頑張ろう!と思えたり…。私にとっては大切な場所です。

 

まだまだスタート地点に立ったばかりです。1つ1つ、焦らずに前に進んでいければなと思っています。まだまだ弱く、頼りない私ですが、たくさんの方に応援していただきとても感謝しています。もっと強くなって、そんな方々に恩返しできるよう頑張りたいです。

 

■『NHK将棋講座』2013年11月号より

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