華やかなパンジーとビオラを長く楽しむコツ


寒さに強く、冬も色とりどりの花を咲かせるパンジーとビオラ。そのぬくもりある色合いを生かし、冬の寂しい風景を彩るハンギングバスケットに仕立ててみては? 園芸研究家の山口まりさんに、パンジーとビオラを長く楽しむための管理のポイントを聞いた。
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日なたで管理 寒さよけが必要な場合も
パンジー、ビオラは、マイナス10℃くらいまで凍害を受けませんが、なるべく寒風にさらされない日なたで管理しましょう。
スイートアリッサムやデージー、プリムラ・ジュリアンなど、パンジー、ビオラに比べるとやや寒さに弱い草花と一緒に植えている場合は、強い霜が当たらない場所に置くか、夜間や寒い日は、暖房の入っていない室内に取り込んでください。
肥料が切れないように追肥を
パンジー、ビオラは、とても肥料を必要とします。元肥が切れる2月中旬ごろになったら、緩効性化成肥料(N-P-K=11-11-7など)を置き肥するか、液体肥料(N-P-K=6-10-5など)を1週間に1回、水やり代わりに施します。ぐんぐん成長し、花をたくさん咲かせるようになったら、置き肥と液体肥料を併用するとよいでしょう。ほかの草花を一緒に植えている場合も同様です。
何回かに分けてゆっくり株元に水やり
ハンギングバスケットは、高い位置に掛けるため、普通の鉢植えに比べて乾きやすいので、しっかり水やりします。花の上からかけると、病気の原因になるので、必ず株元に与えましょう。
スリットタイプ(植えつけ用のスリットがあらかじめ空いているタイプのバスケット)は、しっかり水やりしているつもりでも、側面のスリットから流れ出て、水が底まで回っていないことがよくあります。上に敷いている水ゴケが乾いたら、バスケットの底の穴から水が流れ出るまで、何回にも分けて、ゆっくり上面全体に水やりしましょう。
病害虫の被害は少なめ
ハンギングバスケットは空中に掛けるため風通しがよく、地面に置くコンテナに比べると、病害虫の発生は少ないようです。とはいえ、害虫の発生に気づいたら、早めに捕殺するか、薬剤を散布して防除しましょう。
■ 『NHK趣味の園芸』2013年11月号より