健康

102歳の現役仕事人が教える「モテる年寄りになる秘けつ」


2013.05.26

安藤久蔵さん
撮影:キッチンミノル

珈琲豆卸「アロマフレッシュ」を、東京・西荻窪で経営する安藤久蔵(あんどう・きゅうぞう)さんは、明治44(1911)年生まれの102歳。85歳で起業した安藤さんは、南米コロンビアやアフリカ・ケニアの生産者から豆を直接仕入れ、時には現地で栽培の指導も行うという。70代に見えるといっても大げさではない若々しさの源は一体何なのだろうか。

 

*  *  *

 

「長生きの秘けつは何かって? そういうことをいちいち気にしていたら、まず長生きできないわな」と笑い飛ばす安藤さん。気にしすぎないのが最大の健康の秘けつのようだ。しかし超人の生活は、並大抵でない努力によって支えられていた。

 

まず特筆すべきは毎日3時間の散歩。距離にして約15キロ。雨や雪でもなければ、ほぼ毎日欠かさない。趣味の登山も定期的に行っている。秩父・多摩や高尾へのハイキングは店のお客さんとともに月に一度のペースである。

 

食事は自分でつくる。毎日欠かさず食べているのは、長年育てている種菌の手作りヨーグルト。みそも自家製。「大抵の人は驚くけど、昔は何でも自分でつくりましたから」とのこと。便利な加工食品に頼らず手作りすることで、自分が摂取する塩分量を何となく把握しているのではないだろうか。大きなどんぶりに盛られたごはんの量にも驚く。ちなみに、体力を消耗する山登りのときだけは甘味解禁、かき氷やアイスクリーム、ようかんなどを食べるのが登山のときのひそかな楽しみらしい。かつては1日2箱のたばこを吸い、相当の飲酒もしていたというが、それもやめて久しい。

 

日常の業務は、仕入れから小売り用のばい煎、場合によっては自転車での配達までを、すべて1人で行っている。その合間に来客に対応し、興味深い昔話から人生相談まで、何でもこなす。いつも人の輪に囲まれている安藤さんだが、実は「モテる年寄りになる秘けつ」があるんだよ、とこっそり教えてくれた。

 

秘けつ[1]「愚痴らない」。秘けつ[2]「さみしいからってベタベタ触らない」。秘けつ[3]「仲良くなったからってふだんの買い物とかまでお願いしちゃダメ」。……一見簡単そうにみえるが、自立の精神に貫かれた強固な意志がここにある。独立自尊の精神は、安藤さんの母校・慶應義塾を創設した福沢諭吉の教えであり、安藤さんはそれを深く理解し実践しているのだ。

 

■『NHK団塊スタイル 健康寿命を延ばす 脳&カラダ活性化計画』より

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