健康

ストレスの正体を知ろう


2017.02.28

イラスト:小幡彩貴

空を見上げることを忘れるほど頑張ったり、体がギューッと硬くなるほど我慢をしたり。過去の出来事にクヨクヨしたり、未来のまだ起こっていないことを心配したりと、気付けばモヤモヤとしたストレスの中で生活していませんか?

 

今、世界が注目している「マインドフルネス」は、さまざまなストレスに対する、心の使い方です。医学博士で臨床心理士の熊野宏昭(くまの・ひろあき)さんに、ストレスの正体と最新の対処法を教えてもらいました。

 

*  *  *

 

「今の職場はストレスがたまるんだよね」「最近、ストレスで胃が痛くて」など、「ストレス」という言葉は日常的によく使われています。しかし「ストレス」は物質ではないので、体のどこを探しても見つけることはできません。ストレスについては、長年、生理学と心理学の方面から研究が進められてきましたが、20年ほど前から脳科学の研究が進み、ストレスに対するアプローチは新たなステージを迎えています。

 

ストレスへの対処法を紹介する前に、ストレスのメカニズムについて簡単に説明しましょう。下図のように、ストレスの原因となる刺激「ストレッサー」が加わると、それを脳が認知し、「ストレス反応」が起こります。ストレスの認知には個人差があり、それによってストレス反応は異なります。

 

ストレスに負けないための最新対処法とは?

 

ストレス反応は、誰にでも起こる自然な反応です。ただし、同じストレッサーにさらされても、ストレスがたまりやすい人もいれば、そうでない人もいます。また、ストレスに対する反応も人によって異なります。なぜなら、個々の体質や心理状態、生活習慣などが関わっているからです。このようにストレス反応には個人差がありますが、大きく分けると「身体面」「行動面」「心理面」の3つの面に影響が出てきます。

 

今回、テキスト『NHKまる得マガジン ストレスに負けない! 心のストレッチ はじめてのマインドフルネス』で紹介するのは、それぞれのストレス反応に合った対処法、いわば「心のストレッチ」。体を緩めたり、行動を見直したり、心のあり方を知ることで、ストレスに対処する力を高めて、心身の凝りをほぐしていきます。

 

今、注目のストレスケア「マインドフルネス」とは?

 

マインドフルネスという言葉を聞いたことがありますか? 聞き慣れない、なんだかちょっと怪しいもののように思われるかもしれませんが、簡単にいうと、「自分を観察する方法」、あるいは「今、この瞬間に、心を向ける方法」です。

 

私たちはふだん、過去のことを悔やんだり、未来のことを心配したりしがち。気がつくと、実際は起こっていない余計な妄想で頭の中がいっぱいの状態になっています。

 

こうなってしまうのは、「頭の中で考えた世界」と「現実」を一緒にしてしまっている、「心ここにあらず」の状態だから。

 

そこから一歩外に出て、「今」だけを感じられるようになれば、気持ちがスッと楽になります。さらに、この状態をいつも作り出すことができるようになれば、余計な考えにとらわれなくなり、心が安定してくるのです。

 

■『NHKまる得マガジン ストレスに負けない! 心のストレッチ はじめてのマインドフルネス』より

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