健康

女性に多いぼうこう炎 原因の約8割は「大腸菌」だった


2013.03.31

大腸菌は便に多く含まれるほか、肛門や腟の周辺にも存在している。女性の場合、肛門、腟口と尿道口とが近くにあるので、大腸菌が尿道を通って膀胱に侵入し、急性膀胱炎を起こしやすい。

尿をためる袋である「膀胱」に炎症が起こる「膀胱炎」は女性に多く見られる。一口に「膀胱炎」と言っても、細菌性の「急性」と、さまざまな原因で起こる「慢性」がある。急性膀胱炎は抗菌薬で治りやすいが、間質性膀胱炎は抗菌薬が効かず、治りづらいという。東京女子医科大学東医療センター教授の巴(ともえ)ひかるさんに間質性膀胱炎について解説していただいた。

 

*  *  *

 

「急性膀胱炎」は、細菌が原因で起こります。「1回の排尿量が少なく、頻尿となる」「排尿の最中や終わりにジーンとしみるように痛む」「残尿感がある」「尿が白く濁る」「出血があり、トイレットペーパーに血液がつく」などの症状が見られます。

 

原因となる細菌の約8割は、「大腸菌」です。大腸菌は、大腸を住みかとする常在菌で、便の中にも多く見られ、肛門の周りや腟(ちつ)付近にも常に存在しています。女性は、肛門と尿道口の位置が近いので、細菌が尿道口から膀胱に侵入しやすく、急性膀胱炎になりやすいと考えられています。

一方、「慢性膀胱炎」の原因はさまざまです。「膀胱結石」によって起こるもの、病気治療のために膀胱にカテーテルを長期間留置して起こるもの、抗がん剤などによって起こる「薬剤性膀胱炎」、がんの放射線治療から10年前後以降に副作用として起こる「放射線性膀胱炎」などがあります。

このほか、原因がまだ解明されていない慢性膀胱炎として、「間質性膀胱炎」があります。10年ぐらい前から徐々に知られてきている病気です。

 

■『NHKきょうの健康』2013年3月号より

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