健康

始めよう骨粗しょう症対策 – 骨を丈夫にする食事とは


2014.10.06

イラスト:中村知史

骨がもろくなり、骨折しやすくなる「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」。高齢者だけでなく、50歳代から、骨の状態に注意が必要です。骨粗鬆症と診断された場合にはもちろん、予防のためにも、骨や筋肉を強くするような食事をすることが大切です。鳥取大学 教授の萩野 浩(はぎの・ひろし)さんに、日々の食事で取り入れたい栄養素についてうかがいました。

*  *  *

骨粗鬆症対策

骨粗鬆症と診断された場合は、薬物療法を行って、骨密度を維持します。それと並行し、食事や運動で、骨や筋肉を強くして、転倒や骨折を予防していくことが大切です。
今はまだ骨粗鬆症を起こしていない人も、食事や運動に気を配り、骨粗鬆症の予防を行っていきましょう。

骨粗鬆症の食事・1

毎日の食事で、十分にとりたいのが、カルシウムです。カルシウムは、骨の材料になる栄養素だけに、特に意識してとる必要があります。

日本人は男女共に、どの年代でも、厚生労働省が推奨するカルシウムの1日の推奨摂取量を満たしていません。

50歳代の女性を例にとると、推奨量は約650mgですが、実際に摂取しているのは、500mg程度です。しかも、骨粗鬆症の治療では、700〜800mg程度の摂取が勧められています。すると、骨粗鬆症のある50歳代の女性ならば、1人平均で、1日200〜300mgも不足していることになります。

この不足分を、毎日の食事の中で、できるだけ補うようにしましょう。

■1日2品を通常の食事に加える
カルシウムの摂取量をすべて計算して食事をするのは、とても大変です。

そこでお勧めしたいのは、カルシウムを多く含む食品を、1日に2品、通常の食事に加える方法です。

下に、カルシウムを多く含む食品と、その含有量がだいたい200mgになる量を示しました。まずはこれらの量を覚えておきます。そして、日頃の食卓に、このうちの2品を追加すれば、1日に400mg程度のカルシウム摂取量を増やせます。それぞれの量を半分ずつにして、4品を加えてもかまいません。
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骨粗鬆症の食事・2

カルシウムだけでなく、ビタミンDやビタミンKも、不足しないようにします。

■カルシウムの吸収を助けるビタミンD
カルシウムとビタミンDを一緒にとると、腸でのカルシウムの吸収が高まり、効率よく取り入れられます。

高齢者の44%は、ビタミンDの摂取が不足しているとされるデータがあるので、下にあげたような食品を、積極的にとりましょう。

ビタミンDを多く含む食品
・さけ
・うなぎ
・さんま
・いわし(丸干し)
・干ししいたけ など

また、ビタミンDは、日光に当たることで体内で合成されるため、1日に15〜20分間日光浴をするとよいでしょう。

■骨をつくる働きを促すビタミンK
ビタミンKは骨形成の働きを促します。ビタミンKを多く含むのは、下にあげたような食品です。「小松菜」は、カルシウムも多く含みます。骨の材料の提供と骨形成の促進の両方の効果が得られるので、特に積極的にとりましょう。

ビタミンKを多く含む食品
・納豆
・小松菜
・ほうれんそう
・にら
・ブロッコリー など

■『NHKきょうの健康』2014年8月号より

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