健康

小児科医がズバリお答え! 子どもの発熱にまつわる疑問


2014.04.17

イラスト:matsu(マツモト ナオコ)

突然の子どもの発熱、心配ですよね。でも大丈夫。どうして熱が出るのか、発熱時の対処法、危険な発熱の見分け方などを知っておけば、突然の発熱も、もう怖くありませんよ! 小児科医の金子光延(かねこ・みつのぶ)さんが、子どもの熱にまつわるさまざまな疑問にお答えします。

 

Q 熱はどうして出るのですか?

 

発熱は免疫の働きの一つです。いちばんわかりやすいのは、ウイルスや細菌などの病原体が体に入ってきた場合の発熱でしょう。体は免疫の働きで病原体をやっつけようとして、熱が出ることがあるのです。

つまり、発熱は体が病原体と闘っているサインであり、闘うための力でもあります。だから、熱を怖がったり、「熱を下げないと……」と焦る必要はありません。熱が出て病気が治ると、子どもはだんだん強くなっていきます。

 

Q お医者さんでもらう解熱剤、どのタイミングで使ったらいいの?

 

熱が出るのは、免疫がしっかりと働いて、病気を治そうとしているためですから、必ずしも解熱剤で熱を下げる必要はありません。ただ、頑張って熱を出し続けると、体が疲れてしまいます。時には熱を下げてあげて、休ませることも悪くありません。

 

38.5℃以上で、「調子が悪そう」「機嫌が悪い」「食欲がない」などの様子が見られるときは、1日3回程度・6時間以上の間隔をあけて、解熱剤を使ってもよいでしょう。ただし、病気の経過がわかりにくくなったり、病気の治りが遅くなることもあります。そうしたことも念頭に置いて使ってくださいね。

 

Q 熱があるけれど、お風呂に入っても大丈夫?

 

大丈夫です! お風呂に入ることで病気が悪化することはありません。でも、「熱があったらお風呂はダメ」ともいいますよね? 熱があるとふだんより疲れやすいため、“そんなときにお風呂に長く入ると余計に疲れてしまうのでは”という心配から、そう言われるようになったのかもしれません。

 

もちろん、長い時間お風呂で遊んだりするのは、お勧めできません。しかし、湯船にサッとつかったり、シャワーで汗を流すくらいなら、全く問題ありません。「汗や汚れでベタベタして気持ち悪そう」と思ったら、熱があってもお風呂に入れて、すっきり清潔にしてあげるとよいでしょう。

 

Q「熱は、汗をかいて下げるといい」って本当?

 

残念ながら間違いです。

 

熱が下がるときに汗をかくのであって、汗をかかせれば熱が下がるわけではありません。まだ病気が治っていないのに、「汗をかかせて熱を下げよう」と考えて、厚着をさせたり、厚手の布団を掛けたりして温め過ぎると、逆に体温が上がって、子どもはつらいだけです。

 

熱が出たらできるだけ薄着にして、体を冷やしてあげるほうがいいんです。嫌がらなければ、太い血管に近い首筋やわきの下、足の付け根などを冷やしてあげてもよいでしょう(ちなみに、おでこを冷やしても体温を下げる効果はありません)。熱のときは、くれぐれも温め過ぎないようにしてくださいね。

 

危険な発熱について

 

生後3か月未満の赤ちゃんの発熱は要注意。肺炎や髄膜炎などの危険な細菌感染症の場合があります。「38℃台の発熱」や、熱以外にも「ミルクの飲みが悪い」「泣き声に元気がない」などの場合は、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

 

生後3か月を過ぎた子どもの場合は、発熱以外の症状が重要です。「意識がおかしい」「何度も吐く」ときは、髄膜炎が疑われます。また、「水分もとれない」「ごろごろ横になってばかりいる」「ぐったりしている」といった場合は、細菌感染症や脱水症などの可能性があります。早めに医療機関で診てもらいましょう。

 

■『NHKきょうの健康』2014年4月号より

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