健康

外反母趾の要因となりやすい足型


2014.03.21

足型は、足先の形によって大きく3つに分類される。エジプト型は第二趾よりも親指のほうが長い。ギリシャ型は第二趾のほうが長く、スクエア型は親指と第二趾が同じ長さ。特に、エジプト型の足の人が足に合わない靴を履くと、親指が靴に当たって押され、曲がって外反母趾になりやすい。イラスト・川野郁代

「外反母趾」は、体質や足に合わない靴などの影響で発症する。足の親指に変形が起こり、進行すると腰などにも影響が及ぶ。慶應義塾大学病院 診療副部長の須田康文(すだ・やすのり)さんに、外反母趾の要因について詳しくうかがった。

 

*  *  *

 

「外反母趾」とは、足の親指(第一趾=母趾)の付け根が内側にせり出し(※1)、親指の先端が隣の第二趾に向かって曲がる病気です。親指の付け根の出っ張った部分が靴に当たって痛むのが、最初の症状です。進行して、親指の付け根が大きく変形すると、親指に力が入らず、「立ちにくい」「歩きにくい」など、足の機能に影響が現れます。そのため、不自然な動きをするようになると、足首や膝、腰などの足と離れた部位にまで痛みが現れることがあります。

 

外反母趾を発症するのは圧倒的に女性が多く、65歳以上の女性の3人に1人に外反母趾があるといわれています。男性は、女性の1/10ぐらいです(※2)。

 

◆発症の要因

 

外反母趾が起きる要因には、体質が大きく関係していると考えられています。「足の幅が広い」「扁平足(へんぺいそく)である」「親指周りの関節が非常に柔らかい」「親指が第二趾より長いエジプト型(図参照)である」などの体質がある人には、外反母趾が起こりやすいといわれています。このような体質をもっている人が、「先が細い靴」「ハイヒール」など、足に合わない靴を長く履いていると、さらに外反母趾が起こりやすくなります。

 

外反母趾に対する靴の影響は大きく、先の細い靴を履いたときのエックス線写真を見ると、親指の付け根が曲がっていることがわかります。

 

また、なかには靴の影響がなく、体質だけが原因で外反母趾が起こる人もいます。体質的に当てはまらない人でも、年齢が高くなるにつれて足を支える機能が衰え、そこに靴の影響が加わって外反母趾が起こることもあります。

 

20歳代ぐらいまでに発症する外反母趾では、体質の影響が大きいとされています(※3)。

 

すでに症状が起こっている人や、外反母趾が起こっているかもしれないと不安な人は、足が専門の整形外科医がいる医療機関を早めに受診することが勧められます。

 

足に詳しい医師がいる医療機関は、「日本足の外科学会」のホームページで見ることができます。

 

※1 エックス線写真での計測で、親指の角度(外反母趾角)が20度以上であれば、一般に外反母趾と診断される。外反母趾角が20〜30度未満が軽度、30〜40度未満が中等度、40度以上が重度。

※2 Nix S, et al. J Foot Ankle Res. 2010

※3 Coughlin MJ. Foot Ankle Int.1995

 

■『NHKきょうの健康』2014年3月号より

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