健康

こんな症状が出たら注意! 脳梗塞が起こると現れるサインを見逃すな!


2014.01.03

脳梗塞が起こるとこれらの症状が現れる。イラスト:さいとうあずみ

「脳梗塞」とは、脳の血管が詰まって血流が途絶える病気を言う。早期治療が重要であるため、東京女子医科大学 主任教授の内山真一郎(うちやま・しんいちろう)さんは、「脳梗塞が疑われる症状が現れた場合は、直ちに救急車を呼んで専門の医療機関に搬送してもらいましょう」と説く。早く適切な治療を受けるために知っておきたい「脳梗塞のサインとなる主な3つの症状」を内山さんにうかがった。

 

*  *  *

 

脳梗塞とは

 

脳梗塞とは、脳の血管が詰まる病気で、命に関わるだけでなく、病後に重い後遺症を残すこともあります。

 

脳の表面には、頚(けい)部から伸びる太い血管が張り巡らされています。さらに、太い血管から分かれた細い血管が、脳の奥へ縦横に伸びています。このように脳全体が血管に覆われることによって、脳の隅々まで血液が供給されます。

 

脳の血管が詰まると、そこから先には血液が流れていかなくなるため、脳が壊死(えし)してしまいます。その結果、壊死した部位が司(つかさど)る機能が失われて、「手足の麻痺(まひ)」や「言語の障害」といった症状が起こってきます。

 

脳梗塞が起こると

 

脳梗塞が起こると、体の左右どちらか片側に突然症状が現れます。特に多いのが、「体の片側の腕や脚が麻痺する」「顔がゆがむ」「ろれつが回らないなどの言語の障害」の3つです。これらの症状は脳梗塞の重要なサインですから、少しでも異変を感じた場合は、次の要領で素早くチェックします。

 

体の片側の麻痺の場合——症状は片方の腕や脚に現れます。腕の場合は手のひらを上に向けて両腕を前に伸ばすと、麻痺のある側が下がってきます。脚の場合は片脚ずつで立ってみます。麻痺のある側ではふらついてうまく立てません。

 

顔のゆがみがある場合——症状が強い場合は、ゆがみがある側の口角が垂れ下がるため外見で判断できます。わかりにくい場合は、にっこり笑ったり、「いー」と発音したときに、左右の口角のどちらかが垂れ下がっていたり、動きが悪ければ顔にゆがみがあると判断します。

 

言語に障害がある場合——「らりるれろ」と発音したり、「パタカ、パタカ……」と反復して言ってみます。障害があると、言いにくかったり、もつれたりします。また、「言いたいことを言葉にできない」「発話はできても相手の言葉が理解できず、話のつじつまが合わない」といった「失語症」が現れることもあります。

 

そのほか、「視野の異常」「ふらつき」もよく見られます。視野の異常は、両目で見ても左右どちらかの目で見ても、同じ側の視野の半分が欠けます。目の病気ではなく、脳梗塞によって起こる症状です。ふらつきの場合は、手足の麻痺がないのに立てない、歩けないなどの特徴があります。

 

◆次の症状は現れないことも多い

 

「頭痛」も多いように思われていますが、脳梗塞で頭痛が起こることはあまりありません。今まで経験したことがないような激しい頭痛が現れた場合は、むしろ、くも膜下出血が疑われます。また、重篤な脳梗塞では、意識が低下したり意識を失うこともありますが、必ず現れるとは限らないため、意識があっても油断できません。

 

■『NHKきょうの健康』2014年1月号より

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