教養

写経を始める前に…そろえるべき道具と手入れの仕方


2013.06.12

撮影:川本聖哉

心を落ち着かせて集中力を高めてくれる手助けとして、静かなブームとなっている「写経」。特別な道具は必要ないが、本格的に写経に挑戦するなら、筆と墨(すみ)で書くことをおすすめしたい。そろえるべき道具と、手入れの仕方を書家の利根川秀佳(とねがわ・しゅうか)さんに教えてもらった。(監修:大角修)

 

*  *  *

 

中国の文人が書斎で用いる道具の中で筆、硯(すずり)、紙、墨は「文房四宝」として尊ばれてきました。そのほか、下のような書道の基本的な道具さえあればすぐに写経を始められます。道具の使い方と一緒に手入れの仕方も学びましょう。

 

1 水差し

墨をするときに硯の丘(平らな面)に水を数滴たらすために使います。墨の粘りも水で少しずつ調整します。

 

2 硯

写経は墨の量を多くは必要としないので、小ぶりなものが使いやすいでしょう。

 

硯は、使い終わったら余分な墨液を不要になった半紙などで吸い取ってから片付けます。数回に一度はスポンジを使って流水で洗いましょう。洗った後は自然乾燥させてください

 

3 墨

いろいろな種類、大きさがあります。写経用の小ぶりな墨もあります。

 

硯で墨をすっていると、だんだんと心が整えられていきます。写経に臨む前の大切な時間となりますが、手軽な墨液でも十分です。できれば濃いめで、つやの出る墨を使うことをおすすめします。

 

すり終えた墨はすぐに水分を取り除きます。終わったらよく乾かしてから片付けましょう。

 

4 筆

硬めの毛で腰のある小筆がよいでしょう。書いているうちに筆が乾いてきたら、もう一度墨を筆の根元までしっかりと含ませましょう。

 

筆は、使い終えたら放っておかずに、すぐにきれいな水で洗います。水が濁らなくなるまで洗ったら、水滴が落ちない程度に水けをタオルなどで取り、毛を軽く整えて日陰につるして乾かします。この作業が筆の寿命を延ばすことにつながります。

 

筆ペンでももちろんOKです。その場合は、筆先が柔らかくしなり、1本1本の毛で作られた軟質タイプのものから選ぶとよいでしょう。

 

5 筆置き

書いている途中で筆を置くときなどに便利です。

 

6 下敷き

写経用紙の下に敷くので、ある程度厚みがあって写経用紙より上下の幅が大きいサイズがあると便利です。

 

7 文鎮

写経用紙や手本がずれないように押さえます。

 

8 写経用紙

文房具店や書道用品店などで市販されています。あらかじめ罫線が引かれたものや、無地のものがあります。また、大きさや一行の幅、紙質の異なる用紙もあります。練習用としては一般的な半紙でよいですが、写経を終えた後で、自宅に飾ったり、お寺に納めたりするために清書する場合は写経用紙に書きましょう。

 

9 手本

写経用紙の下に敷く、または横に置いて見ながら書きます。手本付の写経用紙も市販されています。

 

■  『NHKまる得マガジン ゼロから始める写経』より

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