教養

新島襄が妻・八重を心配するあまり取った行動とは


2013.03.17

戊辰戦争で幕府型の会津城で男装し、銃をもって戦った新島八重(にいじま・やえ)。明治の世になると兄を頼って上洛し、兄の知己であったアメリカ帰りの新島襄(じょう)と出会い結婚する。2人は洋風の邸宅を建て、衣食も西洋文化を多く取り入れていた。周囲からは奇異の目で見られ、ときには顰蹙(ひんしゅく)を買うこともあったという八重のライフスタイルには、ある深い意味が隠されていたのではないかと同志社女子大学教授の清水久美子さんは推測する。

 

*  *  *

 

八重の洋装に関するエピソードがあります。結婚して間もないころ、八重が外出しようと靴箱から英国製のハイヒールを取り出すと、かかとが低くなっている。驚いて襄に告げると「あなたが転ぶといけないので切りました。実は結婚前から心配でならなかったのです」と答えたといいます。

 

千年の都であり、古いしきたりが残る土地柄の京都。明治初期は、横浜や神戸などの開港地と異なり、外国人の女性すら稀有(けう)な存在でした。洋装を目にすることも珍しかった時代に、八重はいち早く洋服を着用して、京都の町を堂々と歩いたそうです。

 

日本服飾文化史を研究する同志社女子大学教授の清水久美子さんは、「明治の初め、京都を含む各地にキリスト教主義女学校が設立されました。主にアメリカから派遣された女性宣教師や宣教師の妻たちの洋装は、欧米の先進的文化を象徴し、体現するものでした」と前置きし、「新島襄は教育者であり、牧師、アメリカの準宣教師です。妻でクリスチャンの八重さんも自分が洋装することは、宗教活動の一側面として、欧米文化を伝える教育の一端であるという意志があってのことだったのかもしれませんね」と話します。

 

■『NHK 趣味Do楽 KYOTOで極めるハンサムウーマンライフ』より

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