料理

丸干しイワシがおいしい理由


2018.07.03

乾きすぎず、柔らかい身を楽しめる丸干しイワシ。撮影:山平敦史

脂ののったイワシのおいしさが、干すひと手間でさらに凝縮。イワシのうまみも栄養も、丸ごと楽しめる丸干しイワシを求めて千葉県旭市へ。

 

丸干しは生のイワシと同様に素材が命

 

「生のイワシと比べるとやや見分け方にコツがいりますが、見た目の美しいものがいちばん。身にぷっくりとした膨らみがあり、皮にハリとつやのあるものが品質のよい丸干しイワシといえるでしょう」と、おいしい丸干しイワシの選び方を教えてくれたのは、水産加工会社を切り盛りする飯田清治さん。

 

千葉県北東部に位置する旭市は、生産量日本一を誇る丸干しイワシの生産地。その歴史は江戸時代までさかのぼり、伝統的な地場産業として今に受け継がれています。丸干しイワシは生のイワシと同様に、素材が命。飯田さんの会社では、脂が最ものる6〜7月に銚子(ちょうし)漁港で水揚げされる入梅(にゅうばい)イワシを中心に、加工に使用する1年分の真イワシを漁船から直接仕入れています。「イワシは足の早い魚なので鮮度の高いうちに急速冷凍し、そのつど加工して、年間を通して旬のおいしさを全国に届けています」。

 

頭から尾まで丸ごと食べられる健康食

 

塩漬けにして干すことでうまみが凝縮され、生のイワシとはひと味違うおいしさを楽しめる丸干しイワシ。約20〜100gとさまざまなサイズがそろうので、料理に合わせて使い分けるのもおすすめです。小ぶりなものは骨が柔らかいので、頭から尾まで丸ごと食べて、イワシに含まれるカルシウムやDHAなどの栄養成分を余すことなく摂取することができます。ほんのりと塩けを感じるしっとりとした身に、内臓の苦みがアクセントを添え、ご飯のおかずに、また酒の肴(さかな)にも活躍します。

 

「丸干しイワシは、焼くだけでおかずの一品になる便利な食材。わが家ではフライパンで焼くことが多いのですが、油をひかなくてもイワシから出る脂だけでこんがりと焼けます。また、小ぶりなものは衣をつけて天ぷらにしてもいいですし、大きめのものは、焼いて大根おろしを添えていただくのもおいしいですよ」。

 

■『NHK趣味どきっ! うまい!はやい!ヘルシー! 毎日さかな生活』より

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