料理

甘柿を干すとどうなるの?


2013.11.12

甘柿を輪切りにしてざるに並べる。撮影:野口健志

そのままでは食べられない渋柿を乾燥させ、渋みを抜きつつ保存食とした干し柿は、先人の知恵と自然の甘みがギュッと詰まった、日本の伝統的なドライフルーツ。料理研究家の飛田和緒(ひだ・かずを)さんは、甘柿でも1〜2日間干すとまた違った味わいになると話す。飛田さんに干し柿の魅力をうかがった。

 

*  *  *

 

柿にはもともと、渋みの物質=タンニンが水に溶けやすいかたちで含まれているのだそう。果実が熟してきてタンニンが固まり(不溶性となり)、舌に感じられなくなるとおいしく食べられるのですが、なかには成熟してもタンニンがまったく固まらなかったり、部分的にしか固まらない品種もあります。それがいわゆる「渋柿」。渋柿を乾燥させることでタンニンを固まらせたものが「干し柿」なんですね。

 

私は、渋みが抜けたら柔らかいうちにいくつか食べて、残りはそのまま干しっぱなしに。数週間の間に少しずつとり、干し加減で変わる食感や甘みの違いを楽しんでいます。

 

同じ渋柿を使って同じようにつるしても、長野の実家で干したものと、湘南のわが家で干したものとでは全然仕上がりが違うんですよ。つくる人の手や、さらされる風によって味わいが変わる。まさに保存食の醍醐味(だいごみ)ですね。

 

甘柿は半干しのセミドライフルーツに

 

甘く熟した柿は干し柿には向きませんが、1〜2日間だけ干して水分をとばすとしっとりとして甘みの穏やかなセミドライフルーツに。保存食にはならないので早めに食べきりましょう。

 

1 柿は横に2cm厚さの輪切りにして皮をむく。ヘタの部分はくりぬく。

 

2 平らなざるに並べ、風通しのよいところで1~2日間干す。

 

■『NHKきょうの料理』2013年11月号より

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